平成172005)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

17−共研−1021

専門分類

4

研究課題名

有意抽出による調査の共変量調整法の開発と潜在変数モデリングの融合

フリガナ

代表者氏名

ホシノ タカヒロ

星野 崇宏

ローマ字

Hoshino Takahiro

所属機関

東京大学

所属部局

教養学部

職  名

専任講師

所在地

TEL

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E-mail

URL

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

近年、調査が短期間で行え、費用が安く大規模に調査を行えるインターネット調査など
の新しい調査手法が様々な分野で大きく注目されている。しかし、そうした手法の多くは
有意抽出による標本に対して行われるため,台帳を用いた無作為抽出による既存の調査法
に比べて信頼性が疑問視されているのも事実である。
 本研究では傾向スコアなどを用いた共変量調整法により、有意抽出に基づく調査を無作
為抽出による調査に補正をする方法の可能性と限界点について研究を行うことを目的とす
る。
 また、調査データでは一般に複数の項目が弱い相関関係を有する場合が多く、その背後に潜在
変数の存在を仮定することで解析が容易になる場合が多い。そこで実際の調査でも利用できるよ
うな単純かつ計算量の少ない共変量調整法を考案し、その有用性を検討した。
 具体的に、日本版一般社会調査の過去3回の調査データに対して、提案された補正法を用いて
インターネット調査を補正した。その結果、それぞれ単純にインターネット調査を用いた場合に
比較して誤差を半分程度に減少させることを示した。この結果は提案手法が3年間の調査時期の
ズレに対しても再現性を有することを示しているものであり、提案手法のロバストネスを表して
いる。
 研究結果を「統計数理」誌に投稿し、すでに採択されている。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

星野崇宏・前田忠彦(採択済み)
「傾向スコアを用いた補正法の有意抽出による調査への応用と共変量の選択法の提案」
統計数理

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

前田 忠彦

情報・システム研究機構 統計数理研究所

松本 渉

情報・システム研究機構 統計数理研究所