平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−88

専門分類

7

研究課題名

Ecological Bias と因果推論

フリガナ

代表者氏名

サトウ トシヤ

佐藤 俊哉

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

最近になって、コホート研究と Ecological Studyを組み合わせたデザインが提案されている。これは、曝露のレンジが狭いコホート研究では量−反応関係を特定できない点を平均曝露レベルの異なった複数の地域を観察することで解消し、また個人レベルの研究であるため Ecological Biasの混入も防ぐことができる。この新しい研究デザインを通して、Ecological Studyの見直しを行う。


1997年2月10日に、長崎大学医学部原爆資料センターにて、長崎大学医学部公衆衛生学教室、衛生学教室、原爆資料センターと共同で研究発表を行った。
橋本修二:食習慣の回答の誤分類と時間変化によるリスク評価への影響 指定討論:有澤孝吉(長崎大学医学部衛生学教室)
高木廣文:質問紙による尺度構成 指定討論:本田純久
佐藤俊哉:Rothman先生は検定がキライ?! - Popperized Epidemiologyとは -指定討論:柴田義貞(放射線影響研究所)
指定討論の時間を十分に設けたので、有意義な討論を行うことができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

単一の地域コホートや職業コホートの追跡調査では、コホートの対象者はほぼ均一な有害要因への曝露を受けている場合が多く、曝露レンジが狭いため健康影響との関連を特定することは難しい。一方、Ecological Studyでは、異なった平均曝露レベルにある地域を複数観察するため、非常に広い曝露レベルを調べることができるが、個人単位の研究ではないので Ecological Biasと呼ばれる特殊なバイアスが入る可能性がある。これらのことから、平均曝露レベルの異なった複数の地域でコホート研究を実施する、いわばコホート研究と Ecological Studyを組み合わせた研究デザインが提案されている。この新しい研究デザインについて、リスク要因探索のための妥当な統計手法を導き、同時に Eco-logical Biasを再考する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

中井 里史

横浜国立大学

新田 裕史

国立環境研究所

橋本 修二

東京大学

本田 純久

長崎大学