平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−43

専門分類

6

研究課題名

地震化学に関する時系列データの解析

フリガナ

代表者氏名

マツモト ノリオ

松本 則夫

ローマ字

所属機関

工業技術院地質調査所

所属部局

地質情報センター

職  名

主任研究官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

地質調査所では、東海地震の予知を目的として、地下水位やラドン濃度を観測している。この各種の地下水データから地震や地殻変動による地下水位・ラドン濃度の変動のみを抽出し、相関関係を明らかにすることによって、地下水観察データによる地震予知手法を開発する。


本研究は、地質調査所が地震予知研究のために観測している地下水位、自噴量、水質、溶存化学成分などのデータに対して、地震に関連する変化のみを引き出すような時系列解析法を開発し、解析したデータと地震発生時系列との比較を行うことを目的としている。
今年度は静岡県榛原観測井の地震前後のデータを詳細に検討した。その結果地震の前に何らかの補正後の水位の変化がみられることが判明した。また、他の観測井のデータも引き続き時系列解析を継続して行った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

G.Kitagawa and N.Matsumoto, Detection of Co-seismic Changes of Underground Water Level, Journal of the American Statistical Association, Vol.434, No.91, 1996年6月 出版予定
松本則夫、地震と地質情報の統計学、数理科学、No.389, 1995年11月
松本則夫、東海地域の地下水位変動ー地震及び地殻変動との比較ー、月刊地球号外No.14, 1996年3月

松本則夫・高橋誠、東海地域の地下水位変化と地殻変動との比較ー序報ー、日本地震学会1995年秋季大会、1995年9月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

地質調査所では1978年より地下水位等の地下水観察を行っており、現在も継続中である。現状では地震と関連する地下水関連データの変動は数例のみであり、多くの場合、気象条件、機器の故障等によりデータが大きく変化し、目的とする地下水データの異常変動の検出は困難である。これらのデータに、最新の統計理論を用いた統計数理研究所作成の時系列ソフトウエアおよび本研究のための新作ソフトウエアを適用することによって、目的とする地殻変動や地震に関係する地下水観測データの抽出を効率的に可能となることが期待される。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

北川 源四郎

統計数理研究所

高橋 誠

地質調査所