平成22（2010）年度　一般研究２実施報告書

課題番号	22−共研−2019		分野分類			統計数理研究所内分野分類			b
						主要研究分野分類			3
研究課題名	行動の数理的モデルと生体神経系の応答
フリガナ 代表者氏名	タキザワ　ユミ 瀧澤　由美				ローマ字		Yumi Takizawa
所属機関	統計数理研究所
所属部局	モデリング研究系
職　　名	准教授
配分経費	研究費	0千円		旅　費		0千円		研究参加者数		5　人

研究目的と成果（経過）の概要

　本研究の目的は、動物の個とその集合（社会）の振る舞いを研究し、そのしくみを明らかにすることによって、社会に生じる経済、健康、生活などを脅かす広範でかつ突発的、危機的状況の発生を抑制し、かつ安定を維持するためのしくみを構築することにある。
　個の行動については、主に神経行動学の分野で刺激と行動の関係からかなり高度な行動の仕組みが解明されてきている。一方、集合体の行動については行動学的研究はほとんどなされていない。そこで本研究では情報通信システムの動作の視点から集合の行動の原理的な基盤を数理的な面から考察を進めた。
　本研究は研究代表者および共同研究者らの継続的研究テーマである脳・神経の研究の一環であり、上記の神経行動学（総研大学先導科学研究科）および情報通信・回路論（統計数理研究所）の視点を融合することにより新たな知見を得ることを目的とした。
　具体的には以下の研究成果がある。
（１）個と集団の行動の基礎的研究
・神経細胞（ニューロン）のレベルに視点を置き個の行動の原理の検討を進めた。
・神経細胞集合体のレベルに視点を置き個の行動の原理の検討を進めた。
・本件は国際学会発表およびNeuroscienceへの投稿論文作成中．
（２）集合の行動システム的研究
・個と集団の行動の原点としてイベントの生起時刻、およびその場所（空間座標）の知覚の　　しくみについて研究した
・本研究の一部は国際学会へ発表した。Neuroscience への投稿論文作成中。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

論文発表
Yumi Takizawa*, Atsushi Fukasawa, Time-space sensing capabilities in neural systems and its applications, 新領域融合研究センター国際ワークショップ 「データ中心人間・社会科学へのパラダイムシフト」, 2011.3.1, 立川市
Yumi Takizawa, Atsushi Fukasawa* , Neural computation for time-space sensing, WSEAS International Conference on Applied Electromagnetics, Wireless and Optical Communications (ELECTROSCIENCE '11), 2011.3.25, Playa, Spain.

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研究参加者一覧
氏名	所属機関
蟻川　謙太郎	総合研究大学院大学
椿　広計	統計数理研究所
深澤　敦司	情報・システム研究機構
松下　敦子	総合研究大学院大学