平成122000)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

12−共研−2054

専門分類

9

研究課題名

環境資源評価法のバイアス問題に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ミノワ ミツヒロ

箕輪 光博

ローマ字

Minowa, Mitsuhiro

所属機関

東京大学

所属部局

大学院農学生命科学研究科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

市場で取引できない環境資源の価値を評価するにあたって、消費者の支払意志額(WTP)を直接聞き出
し、統計的に分析することによって環境資源の価値を与える仮想評価法(CVM)が環境資源の利用価値と非
利用価値をともに評価できる手法として注目をもっとも集めている。しかし、CVMにとっては人々がも
つ真のWTPをいかに引き出すかということは肝要となっている。したがって、CVMの信頼性を根本的に
高めるためには、各種の評価バイアスの発生原因について理論的・実証に究明し、その改善方策を探るこ
とが本研究の目的としていた。
 本研究では、まず調査によるCVMの結果が消費者の真の選好性と個々人の経済面の制約との整合性を
もつことを前提とし、個々人に環境資源という馴染めない財に対して信頼できる付値能力をもたせるよう
に仮想的市場理論とその設定方法に重点をおいて、研究を遂行してきた。また、環境資源の変化に対して
人々のWTPは付値方式、支払手段などからの影響を受けると同時に、個々人がその環境資源の代替財の有
無やその環境利用にかかる時間や収入水準などにも依存することを意識し、評価バイアスを最小化するた
めの標本抽出法や質問形式や調査方法などに関する理論を慎重に模索してきた。さらに、着実にまとめた
環境資源評価理論のフレームワックを、実証的調査評価を行うことによって、理論的検証および統計的検
定を通じて信頼性の高い環境資源評価手法を構築してきた。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1.鄭 躍軍(2000.10),環境資源価値の仮想評価法(CVM)に関する諸問題。2000年環境経済学研究集会,
北京大学,北京。
2.鄭 躍軍(2001.3),仮想評価法(CVM)のバイアス問題について。統計数理研究所平成12年度研究報告会,
統計数理研究所,東京。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

白石 則彦

東京大学

鄭 躍軍

統計数理研究所

廣嶋 卓也

東京大学

村上 征勝

統計数理研究所

山本 博一

東京大学

吉野 諒三

統計数理研究所