平成252013)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

25−共研−2072

分野分類

統計数理研究所内分野分類

h

主要研究分野分類

1

研究課題名

主成分スコアを説明変数とした回帰モデルのスパース推定

フリガナ

代表者氏名

カワノ シュウイチ

川野 秀一

ローマ字

Kawano Shuichi

所属機関

大阪府立大学

所属部局

大学院工学研究科電子・数物系専攻数理工学分野

職  名

講師

配分経費

研究費

40千円

旅 費

49千円

研究参加者数

3 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

研究目的:
 主成分回帰とは,主成分分析を行って説明変数の個数をある程度まで減らしてから回帰分析を行う,という2段階法である.この場合は,主成分スコアが新しい説明変数となる.ただし,この方法の場合には,新しい説明変数の選択が,主成分分析から得られており,つまり,目的変数とは関係なく設定されている.新しい説明変数 (つまり主成分スコア) の設計が,目的変数に全く合わされていない.これは2段階法による欠点だと思われる.本研究では,この問題点を克服するために,1段階法による主成分スコアを説明変数にした回帰モデルを構築することが目標である.

成果:
 Zou et al. (2006; J. Comp. Graph. Stat.) により提案されている主成分分析に関連した損失関数と回帰誤差の損失関数の重み付き和を全体の損失関数とし,適当なL1型正則化法を導入することにより,1段階法による主成分スコアを説明変数にした回帰モデルを構築した.パラメータの推定アルゴリズムおよびチューニングパラメータの選択方法を確立し,いくつかの数値実験を行うことにより提案手法の有効性を検証した.本研究成果はプレプリントとしてまとめられ現在投稿中である.また,本提案手法を統計解析ソフトRのパッケージ "spcr" としてCRANに登録した.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

プレプリント
Kawano, S., Fujisawa, H., Takada, T. and Shiroishi, T. (2014) Sparse principal component regression with adaptive loading. Preprint, arXiv:1402.6455.
http://arxiv.org/abs/1402.6455

ソフトウェア
Rパッケージ spcr: Sparse principal component regression
http://cran.r-project.org/web/packages/spcr/index.html

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

該当なし.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

高田 豊行

国立遺伝学研究所

藤澤 洋徳

統計数理研究所