平成212009)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

21−共研−2036

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

政治参加と社会貢献に関する計量分析

フリガナ

代表者氏名

マツモト ワタル

松本 渉

ローマ字

Matsumoto Wataru

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

助教

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

新自由主義政権の台頭,ボランタリー活動の活発化といった,ここ十数年の社会情勢をみると,投票行動を中心とする典型的な政治行動や社会貢献のような社会参画をともなう行動は,古くて新しい重要な研究テーマとなっている。しかしその一方,日本および米国や韓国における政治学的現象の研究の多くは,十分な調査データが存在しなかったなどの諸要因によって,統計科学の知見が未だ十分に活用されてきたとは言い難い。
そこで本研究では,人々の政治参加や社会貢献についての行動と意識のメカニズムを明らかにするため,2007年度から実施されてきた市民社会調査(2007年度日本調査・2008年度米国調査)のデータや公表されている統計データを用いた計量政治学的な研究を進めると共に,調査データの更なる精査と収集を行った。具体的には,市民社会調査における韓国調査を実施し,調査結果についての集計と具体的なデータ解析を進める以前の基礎的研究を行った。その一方,昨年度日米両国において実施したRDD電話調査についての日米間での比較検討等も行った。
これらの調査,研究は,日米韓の三カ国による市民社会比較分析といった更なる研究への発展が期待される。また,調査法上および計量政治学上の新しい知見を明らかにすることにも寄与すると考えられる。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[報告書・共同研究リポート]
(1) Matsumoto, Wataru & Nikaido, Kousuke Cross-National Comparison of Political Participation and Social Contribution: USA Survey Report ?English Edition?. (統計数理研究所研究リポート100),統計数理研究所,2010年2月.
(2) 松本渉・吉野諒三(編著)『市民の政治参加と社会貢献の国際比較?米国調査報告書?』(統計数理研究所研究リポート101)統計数理研究所,2009年3月.
(3) 松本渉・西舘崇・芝井清久・藤田泰昌・二階堂晃祐・山本洋『政治参加と社会貢献の計量分析?日本RDD調査の集計と日本面接調査の分析?』(統計数理研究所共同研究リポート248)統計数理研究所,2010年3月.

[学会発表]
(4) 松本渉「質問文の変更とその影響の有無について−国民性調査とその関連調査から−」日本行動計量学会第37回大会,大分大学,2009年8月5日. (『日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集』132-133)
(5) 松本渉「RDD電話調査におけるコールレコードの分析?市民社会調査(CATI)データを用いた日米調査法比較?」2009年度統計関連学会連合大会,同志社大学,2009年9月.(『2009年度統計関連学会連合大会講演報告集』133)

[その他]
(6) 松本渉「米国におけるRDD samplingの現状と実例」統計数理研究所平成20年度研究報告会,2009年3月19日.(『統計数理研究所平成20年度研究報告会報告集』pp.67-68
(7) 松本渉「米国市民社会調査(CATI−RDD)の調査設計と発信結果記録」2009年度世論調査協会研究大会,中央大学駿河台記念館,2009年11月13日.
(8) 松本渉「RDD電話調査の日米比較」統計数理セミナー,統計数理研究所,2009年10月7日.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

芝井 清久

上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科

二階堂 晃祐

シカゴ大学

西舘 崇

東京大学大学院新領域創成科学研究科

藤田 泰昌

統計数理研究所

山本 洋

法政大学