平成111999)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

11−共研−1035

専門分類

3

研究課題名

非線形非ガウスフィルタによる非定常スペクトルの推定

フリガナ

代表者氏名

イコマ ノリカズ

生駒 哲一

ローマ字

Ikoma Norikazu

所属機関

九州工業大学

所属部局

工学部

職  名

講師

所在地

TEL

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研究目的と成果(経過)の概要

近年になって実用的になってきた非線形非ガウス型フィルタを基本的に用いて,非定常スペクトル
を推定するための新しい非線形非ガウス型モデルの開発を行った。提案したモデルは,時変自己回帰係
数を持つモデルを基本とするベイズモデルで,自己回帰次数も適応的に変化する。自己回帰係数は,偏
自己相関係数から計算する方法や,特性根で表されるパワースペクトルのピーク周波数とバンド幅とか
ら計算する方法を採用した。モデルのパラメータ推定には,モンテカルロフィルタを基本とする非線形
非ガウスフィルタリングを用い,遺伝的アルゴリズムにおける交叉の操作を組み込む工夫を行った。シ
ミュレーションによって,モデルの有効性の検討を行い,自己回帰係数と次数が同時に推定できること
を確認した。(文献(1)〜(4))
 また,モンテカルロフィルタにおける探索能力の低下が生じる場合について,その改良の方向性を
検討する研究を行った。これについては現在も検討中であり,具体的な成果は以降の研究に依ることに
なる。(文献(5))
 カルマンフィルタ及びモンテカルロフィルタの応用として,動画像の特徴点軌跡に対するろ波およ
び平滑化を行った。画像処理において相関係数に基づくパターンマッチングによって得られた軌跡は,
マッチングに誤りを含む場合も多く,本来滑らかなはずの物体の移動軌跡が,観測系列においては乱さ
れたものとなる。これをフィルタリング手法により滑らかにする方法を提案した。(文献(6))

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

(1)Adaptive order selection with aid of genetic algorithm Proc.of the 8th International conference
on Fuzzy Systems(FUZZ-IEEE'99),Seoul,Korea,Aug.22-25,1999,Vol.3,pp.1785-1789.
(2)Adaptive spectral peak estimation with aid of genetic algorithm Proc.of the 7th European
Congress on Intelligent Techniques and Soft Computing(EUFIT'99),Aachen,Germany,
Sep.13-16,1999
(3)Adaptive estimation of power spectrum by using genetic algorithm Proc.of the 1999 IEEE
International conference on Systems,Man and Cybernetics(IEEE SMC'99),Tokyo,JAPAN,
Oct.12-15,1999
(4)Nonstationary spectral peak estimation based on Monte Carlo Filter Proc.of the International
Symposium on Frontiers of Time Series Modeling,Tokyo,JAPAN,Feb.7-9,2000
(5)モンテカルロフィルタの改良について日本統計学会67回大会,(岡山理科大学)Jul.28-31,1999
(6)動画像特徴量のフィルタリング統計数理研究所 共同研究 研究会「時系列・時空間事象の統計的解
析」,(統計数理研究所)Nov.25-26,1999

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関