平成122000)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

12−共研−2031

専門分類

7

研究課題名

口唇裂口蓋裂患者の歯科矯正治療に関する実態調査 ―矯正歯科医を対象としたアンケート調査法による統計的解析―

フリガナ

代表者氏名

オオツカ スミマサ

大塚 純正

ローマ字

Ohtsuka, Sumimasa

所属機関

昭和大学

所属部局

歯学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

研究目的
 口唇・口蓋裂は、顔面や口腔内にみられる異常疾患の一つであり、形体のみならず機能の異常を有す
ることに特徴がある。従って、その治療には形成外科を初めとして、耳鼻科、小児科、小児歯科、言語
治療科、矯正歯科、歯科補綴科などの各医療分野の協同による総合一貫治療が必要とされる。本研究の
目的は、実際に口唇・口蓋裂患者の歯科矯正治療に携わっている矯正歯科医(日本国内の各医療機関所
属者や個人開業医)を対象に、歯科矯正治療に関する考え方や実態を知るための基礎データを収集・分
析して、「口唇・口蓋裂患者の歯科矯正治療の現状と問題」ならびにチーム医療のおける歯科矯正治療の
実情や役割を明らかにすることにある。本調査を通じて、病医院における治療や診療体系(システム)
に関連する様々な問題点を具体的に把握し、何が検討すべき課題であるかを要約整理して将来に向けた
よりよい歯科矯正治療の展望を開く基礎資料とするものである。
研究経緯と成果の概要
 調査は以下のように進めた。まず、調査の進捗を円滑とするために、関係者による『口唇・口蓋裂歯
科矯正調査に関する研究会』を設立した。次に、調査対象枠(サンプリング・フレーム)として何を選
ぶかを検討し、今回調査では「更生・育成医療機関名簿(歯科矯正治療に関する医療)」に掲載の、主
として矯正歯科治療に携わる歯科医師を選ぶこととした。具体的には、この名簿に掲載された全国の歯
科矯正に関わる歯科医院、病院の中から、明かに不適切なものを除いた762の病医院を選んだ。この調
査対象について、そこに勤務あるいは経営に携わる矯正歯科医師を対象とする、口唇・口蓋裂患者の歯
科矯正治療、チーム医療の中での対象者(医師)の役割等を含む一連の設問調査票を作成した(約40
問、8ページ)。また、なるべく自由記述方式の設問を取り入れ、選択肢型設問との併用分析が可能と
なるような設問設計とした。調査は、郵送による自記式回答方式としたが、調査の整合性や一貫性を確
保したいため、実査は調査会社に委託とした。なお、調査の前準備として、まず複数の名簿の確保とそ
れらの利用可能性や調査計画の実施可能性等のチェックが必要とされた。また名簿確定後のサンプリン
グ方式の決定、名簿情報のデータベース化作業を行い、実際の調査は平成13年3月初旬から約1ヶ月
をかけて行った。名簿内の発送総数(計画標本数)は762サンプル、有効回収数は360サンプル(回収
率47.2%)であった(平成13年4月末現在)。現在までにこの取得データの仮集計を終え、さらに自
由回答も含む解析用データの作成ならびに詳細解析に向けて作業を進めている。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

日本矯正歯科学会の学術大会(2001年10月開催)で報告予定である。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

柴崎 好伸

昭和大学

和田 康弘

昭和大学