昭和601985)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

60−共研−21

専門分類

4

研究課題名

個人の経済社会的地位指標の試作

フリガナ

代表者氏名

サカモト ヨシユキ

坂元 慶行

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

「日本人の国民性調査」の今後の発展のためには,経済社会的環境条件の適切な指標を作成し,経済社会条件と態度・価値感との関連分析を可能にすることが不可欠である。
この研究では,所内外の最近の調査データを収集・再分析し経済社会的条件,経済感覚,消費行動,価値感の間の相互関係を分析し,態度・価値感の説明に有効な経済社会的地位指標を試作する。


「日本人の国民性調査」の今後の発展のためには,経済感覚,消費行動,経済社会的地位指標等,経済生活に関する指標を補充し,これらの指標と価値感との関連分析を可能にすることが重要な課題の一つである。このためには,既存の所内外のデータを収集・再分析し,態度・価値感の説明に有効で,かつ,調査可能な項目を選定することが必要な予備作業であると考えられる。今年度は,その第一段階として,首都圏30km圏で実施された日本消費経済研究所の「消費者の意識行動調査」の2回のパネル調査(昭和58年6月−59年1月調査(890サンプル)と昭和59年6月−60年1月調査(840サンプル))のデータを編集し,それに基づいて主として回答結果の「安定性」について検討した。
この調査は,消費に関わる価値観,景況判断,家計の現況とその評価,消費計画と行動(結果),属性(学歴,職業,世帯上の地位,ライフ・ステージ,住宅状況,年収,年間貯蓄額,貯蓄総額,月間生活費等)から成っている。
前・後調査の半年間の状況変化に基づく回答変化に配慮して,20の再調査項目の各々を目的変数,前・後調査の残り全ての項目を説明変数群とみたとき,前調査の同一項目がとの程度の説明力を持つか(「安定度」と仮称)を,CATDAPを用いて,検討してみた。その結果,年収,貯蓄総額,「くらしむきに対する満足度」等は極めて安定度が高く,今後の基本的属性の項目選定に当って再検討に値するという知見を得た。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

〔研究内容〕
1.当研究所の「価値意識調査」「東京定期調査」の編集と再分析
2.日本消費経済研究所の「消費者の意識と行動調査」(12回分)の編集と再分析
3.最適予測モデルの開発
〔共同研究の必要性〕
主として,消費者行動の理論的側面を武藤が,その実証的側面を上村が,データの編集とモデルの開発したCAPDAPをはじめとするカテゴリカルデータ解析の諸技法が不可欠である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

上村 淳三

日本経済研究センター

中村 隆

統計数理研究所

武藤 博道

日本経済研究センター