平成252013)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

25−共研−2050

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

3

研究課題名

大規模な疫学・保健衛生データの空間集積性などの研究

フリガナ

代表者氏名

トミタ マコト

冨田 誠

ローマ字

Makoto Tomita

所属機関

東京医科歯科大学

所属部局

医学部附属病院 臨床試験管理センター

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

118千円

研究参加者数

6 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

日本では自殺者数が急増したまま、この15年ほど変わらず非常に多い水準を保ってしまっているが、空間的な地域集積性を示すことは大変意義のあることである。日本の47都道府県における二次医療圏で既に報告している(冨田他, 2010)が、特に近年顕著に増加率の高い首都圏に絞った空間統計解析を行い、地域集積性を調査・検討した。増加率を扱うことにより、更にトレンドを追う形で追跡できたと考えられるが、解析を行った結果、首都圏や京阪神などの大都市圏に集積性を認め、結果・考察をまとめたものが「厚生の指標」に採択された。また、これらの解析を行うためには、隣接情報や位置情報を構築することが必須であり、空間データベースを用いた隣接情報の作成を行い、既存の隣接情報(冨田他, 2010)の更新を行った。自殺データの集積性で大きな変化は見られなかったが、大規模な領域の膨大な隣接情報を構築する手法は、大変有用であることが認められ、まとめたものが「統計数理」に採択された。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

冨田 誠, 石岡 文生, 久保田 貴文, 藤田 利治 (2013, 6) 日本人自殺者数とその増減による空間集積性の評価, 厚生の指標, 60(6):1-8.
http://ci.nii.ac.jp/naid/40019703167

久保田 貴文, 藤野 友和, 冨田 誠, 石岡 文生, 藤田 利治 (2013, 9) 空間データベースを用いた隣接情報の作成と自殺データの集積性, 統計数理, 61(1):167-176.
http://ci.nii.ac.jp/naid/40019814561

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1) 自殺データにおけるGIS情報を活用した都市圏のクラスター検出など, 3月2日, 3名。
2) 大規模な隣接情報を高次元で構築されたデータに対する集積性の同定など, 3月17日, 3名。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石岡 文生

岡山大学

久保田 貴文

統計数理研究所

椿 広計

統計数理研究所

藤野 友和

福岡女子大学

文 勝浩

Pusan University of Foreign Studies