昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−84

専門分類

7

研究課題名

学童の保健管理のためのデータ・バンクの構築の研究

フリガナ

代表者氏名

クワタ マサヒデ

桑田 正秀

ローマ字

所属機関

広島大学

所属部局

総合科学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

近年,学童の見かけの体位・体格などは向上している様に見えるが,彼等の健康状態には暗い影がさし始め社会問題となり始めている。例えば,成人病の若年化,肥満,骨折およびアレルギー疾患児の増加などが学校保健関係者に取って大きな問題となって来ている。
健常児童・生徒の体位・体格,血清化学的検査の結果,運動能力並びに歯科検診結果を基に各個体の正常値域,警戒域および異常値域を設定するための科学的な方法の開発を行う。


学童の血清化学検査,体格・体力資料の収集を行い広島地方の学童の標準値などを求める資料の収集を経続的に行った。特に,ここ4〜5年間は広島市内の3つの小学校のある学年全員を追跡的に血清化学的な検査を行っている。今年度もその一環として当該学年全員に対する血清化学的検査を行い,その資料を計算機処理が可能な様にデータ・スクリーニングを行い,データベース構築のための資料を計算機に入力した。これらは校内通信回線を使って利用できる様になった。
非線型現象に対する実験計画の手法やデータの標準化の手法の開発を序々に行い幾つかの成果を得ている。
成長予測や肥満予測などを行い臨床の現場で保健指導が行える可能性が出て来た。肥満児に対しては実際に保健指導を行い良い結果を得た場合も多くあった。これらに対するソフトウェアをパーソナルコンピュータで開発中である。なお,成長予測や特徴づけに関するソフトウェアはNEC9800シリーズとIBM PC/ATに対して概ね完成している。また,予測に対する模型やあてはまりの良さについての尺度も検討中である。また,成長予測は臨床の現場でも簡単に利用システムの開発が進んでいる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

金藤浩司・隅谷孝洋:ヒトの成長の一解析手法,日本計算機統計学会論文集,pp.15−18,昭63年。Shohoji & Kanefuji(1989):An empitical Bagesion approach to growth analysis of hevglit.Hiroshima Univ.statist Res.Group.TR#241.Kuwada & Nishii(1988)On the characteristic Polynomial of the information matrix of balanced fractional 〓 factorval dewgus of resolution Vp,q.J.Statist.Plann.Inference 18(1),101−114.Kuwada(1988)A−optimal partoally ballanced fractional 〓 Jaeforial desi


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

約10年も前から学童の血清化学的検査などを行っている。最近4ケ年間は広島市安佐医師会と協力して,広島近郊の3つの小学校の現在4年生の生徒全員(約500名)に対して入学時から体位・体格,血清化学的検査,運動能力(1校のみ)などの計測を経年的に行っている。
これらのデータを健常学童のデータ・バンクの一部として,メインフレーム(統数研および広大の計算機)に入れ必要に応じて通信回線を用いて活用する。実際に通信回線を用いてパーソナルコンピュータを接続した場合の実用的利用方法を調べる。
各種予測のために計測値を標準化する方法を開発する。また,この予測を臨床の場に返して保健指導が行なえるように,パーソナル・コンピュータに対するソフトウェアの開発を行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

金藤 浩司

統計数理研究所

駒澤 勉

統計数理研究所

正法地 孝雄

広島大学