平成242012)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

24−共研−2062

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

2

研究課題名

シンボリックデータ解析におけるラフ集合の応用について

フリガナ

代表者氏名

ミナミ ヒロユキ

南 弘征

ローマ字

MINAMI HIROYUKI

所属機関

北海道大学

所属部局

情報基盤センター

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

159千円

研究参加者数

5 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

解析対象となるデータの多変量高次元化に対し,「コンセプト」等を用いて
集約した形で解析を行うシンボリックデータ解析が提唱され、近年盛んに研究が
行われているが,既報研究は、データを区間やヒストグラム、あるいは分布として
集約したものが大半である。
申請者らは、シンボリックデータ解析法を、単なる統計科学の枠組みを超え、
情報学などの学際領域における基幹的な解析法のひとつとして考え、
他領域の知見を積極的に取り込む形で、拡張する必要があると考え,
近年、情報学やマーケティングなどの応用分野での利用が
注目されている,データの領域をを下限集合と上限集合で表し、
これらの集合の演算を通じて解析を行う概念であるラフ集合の導入を通じ,
background knowledgeとしてあいまいに定式化されている、シンボリックデータへの変換時の過汎化に関する問題や、データハンドリングの拡張などを本研究の目的とした。

研究の遂行において,シンボリックデータテーブルにおける「ルール」記載への導入について,理論的な整理を行っていたところ,近年Buzz Wordとなった「ビッグデータ」に関する研究との関連性を強く意識するところとなり,従前との研究とそれらとの関係について整理の必要性を痛感したため,シンボリックデータ解析に関する国際ワークショップにおいて,それぞれの位置づけならびに研究成果の報告を行った。

残念ながら日程や予算の関係から,大学院生の来所や研究会などの主催はできなかったものの,関連テーマで開催された研究会には出席し,意見交換を通じて,本研究の推進に役立てた。

本研究そのものは現時点で充分な成果に至っていないと考えざるを得ないが,ビッグデータ解析との関連性もにらみあわせ,引き続き,継続して研究を進める予定である(平成25年度継続採択)。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Minami & Mizuta(2012): SDA framework is the tool for Big Data Analysis? Book of Abstracts, 3rd Workshop in Symbolic Data Analysis, Arroyo, Mate, Brito, Noiehomme-Fraitune (Eds.), 21.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(概要記載の通り,研究会は開催しなかった)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 大哲

北海道大学

清水 信夫

統計数理研究所

妹尾 いづみ

北海道大学

藤崎 稔晃

北海道大学