平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−6

専門分類

1

研究課題名

非線形時系列、セミマルチンゲールとサバイバル・アナリシス

フリガナ

代表者氏名

ヨシダ ナカヒロ

吉田 朋広

ローマ字

所属機関

東京大学

所属部局

大学院数理科学研究科

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

8 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

非線形時系列モデルの漸近性質と統計推測への応用に関して基礎理論の研究をする。また、経済時系列への応用を研究する。多くの時系列モデルはセミマルチンゲールの枠で扱うことができるが、その一般論との関係も明らかにしたい。また、関連して、サバイバル・アナリシスにおける漸近理論の研究を行う。


(1)非線形時系列モデルの漸近的性質、統計量の漸近展開の研究と、その統計推測理論に関して基礎的な研究を行った。また、経済時系列への応用を研究した。EXPAR, SETAR, TAR, SSAR, Bilinear, ARCHモデル等のエルゴード性に関して研究した。
(2)非線形時系列モデルのエルゴード性、ミキシング条件、汎関数の極限定理についてマルコフ・チェイン、確率解析、マリアヴァン解析を用いて研究した。離散時間の確率過程に対して、連続時間モデルへの埋め込みによって漸近展開が得られる可能性に関して研究した。また、情報量規準に関して、漸近展開からの解釈を行った。
(3)クレジット・リスクの評価問題に関連した、企業の格付けを表す非斉時マルコフ・チェインの集約されたデータからのパラメータの推定問題において、推定関数の構成と推定量の漸近的性質に関して考察した。データの集約の方法とその情報量の回復の度合いを評価した。
(4)サバイバル・アナリシスにおける競合リスクモデルのパラメータの推定問題においてベースライン・ハザードのパラメトリックモデル化によって、共変量のパラメータに対するルートnオーダーの推定量を構成し、漸近分散の計算を行った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

逸見 功: 不完全競合リスクデータにおけるCoxモデルの回帰係数の二段階推定量と漸近的性質. 統計数理研究所共同研究リポート121

Uchida, M., Yoshida, N.:Asymptotic expansions and information criteria. Statistical Mathematics Seminar 「LIMIT THEOREMS AND STATISTICS」, The Institute of Statistical Mathematics, 平成11年2月24日(水)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

EXPAR, SETAR, TAR, SSAR, Bilinear, ARCHモデル等の、非線形時系列モデルのエルゴード性、ミキシング性、汎関数の漸近正規性、漸近展開についてマルコフチェイン、確率解析、マリアヴァン解析等を用いて研究する。また、経済時系列のデータの解析への応用をする。また、サバイバル・アナリシスに現れる点過程の汎関数の分布の漸近挙動について研究する。リスク競合モデルへの応用をする。資料の収集と、年間を通じ、定期的にセミナーを行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

飯野 正幸

東北大学

尾形 良彦

統計数理研究所

阪本 雄二

名古屋大学

佐藤 整尚

統計数理研究所

志村 隆彰

統計数理研究所

西山 陽一

統計数理研究所

逸見 功

東京都神経科学総合研究所