平成292017)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

29−共研−1026

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

7

研究課題名

潜在的異分野融合研究の発掘に関する研究

フリガナ

代表者氏名

コイズミ アマネ

小泉 周

ローマ字

Koizumi Amane

所属機関

自然科学研究機構

所属部局

研究力強化推進本部

職  名

教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

近年、研究の専門性が高くなったことから研究分野は細分化が進み、それによって異分野間の会話が減少している。一方で、従来とは異なる観点・発想・手法・技術等がブレークスルーをもたらす例は多いことから、分野間の会話は研究の発展に重要なものと認識され、昨今異分野融合研究の重要性が謳われている。異なる研究分野の融合の取組はさまざまなところで試みられているが、その大部分は、研究者個人の活動によるものや、組織による仲介や組織が開催する異分野交流などによる研究グループの形成支援といったもので
ある。
 現在、主に理系分野においては論文の情報がデータベース化され、利用が容易になっている。論文の引用・被引用情報は、論文のインパクトを測れるだけで無く、さまざまな用途に利用できる可能がある。申請者らは、主に書誌データの引用・被引用ネットワークを用いて、既知の共同研究や連携活動ではなく、できるだけ潜在的かつ分野の離れた新分野創成の可能性を持つ研究のつながりを発掘するという新たな試みを構想している。本手法のような客観的データに基づく潜在的異分野融合研究の発掘に有効であれば、異分野融合・新分野創出の活動に新たなアプローチを増やすことになり、新分野の萌芽の発掘の可能性が広がり、大学等の研究力強化に貢献できると期待される。
 申請者らは、新たな異分野融合による新分野創出へのアプローチとして、書誌データのような客観的データに基づいた潜在的異分野融合研究の発掘の手法の確立までを目標としており、本研究課題は、その基礎となる「書誌データに基づいた潜在的異分野融合研究に発展し得る研究のつながりを発見する手法の開発」を目的とした研究を実施した。
 本研究課題は、その基礎となる「書誌データに基づいた潜在的異分野融合研究に発展し得る研究のつながりを発見する手法の開発」を目的とし、(1)学術文献グラフデータベースからの共引用構造データの抽出、(2)異分野度の強さを測るための類似度指標の実装、を実施した。
(1)学術文献グラフデータベースからの共引用構造データの抽出
 統数研が開発している学術文献グラフデータベースを利用し、共引用構造データを抽出
(2)異分野度の強さを測るための類似度指標の実装
 上記で抽出されたリストを異分野度の強さ(分野間の距離)の指標を用いて並べ替える作業を実施

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

参照:異分野融合指標の開発公開(統計数理研究所)
http://www.ism.ac.jp/ism_info_j/labo/project/139.html

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

Research Metrics Workshop 2017
日時:2017年12月
場所:統計数理研究所
参加者数:50名
に参加

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

壁谷 如洋

自然科学研究機構

浜田 ひろか

統計数理研究所

本多 啓介

統計数理研究所