平成282016)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

28−共研−4403

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

2

研究課題名

文献引用ネットワークに現れるグループ構造の解明

重点テーマ

学術文献データ分析の新たな統計科学的アプローチ

フリガナ

代表者氏名

タカグチ タロウ

高口 太朗

ローマ字

Takaguchi Taro

所属機関

情報通信研究機構

所属部局

ユニバーサルコミュニケーション研究所

職  名

研究員

配分経費

研究費

40千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

ビブリオメトリクスの主な考察対象は個々の論文や著者であり、それらの分析は詳細な現状の把握のために有益である。一方、現状を要約してとらえたり将来像を予測したりするためには、個々の要素を越えた研究トピックや研究者グループの定量的評価が重要となる。よって本研究では学術文献データをネットワークとしてとらえ、そこに現れるグループ構造に注目する。近年のネットワーク科学において、グループ構造を特定する手法が数多く提案されてきた 。しかしそれらの手法は統計科学的な基礎付けを欠く。そこで本共同利用を通じてそれらの手法を統計科学的に深化させることにより、学術文献データが内包する複雑な構造を解明することを目指す。具体的には (i) 論文の引用関係グループと (ii) 著者の引用関係グループの2つを対象として分析に取り組む。
本年度は、特に Web of Science データベースを基に2つの分析対象に対して必要となる著者同定・名寄せの処理について予備的な検討を進めた。また、本研究参加メンバーらにより開発した既存のグループ発見手法を論文引用関係データに適用した結果について、「Finding group structure in citation graphs」と題して ISM High Performance Computing Conference 2016 / ISM Workshop: Statistical approach for IR において講演を行った。主たる結果として、提案手法が研究分野における特徴的な引用パターンをグループ構造として抽出できる可能性が示唆された。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[学会発表]
Taro Takaguchi,
"Finding group structure in citation graphs",
ISM High Performance Computing Conference 2016 / ISM Workshop: Statistical approach for IR (Institutional Research),
The National Art Center, Tokyo, October 5th, 2016.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

該当しません。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

幸若 完壮

University of Bristol

増田 直紀

University of Bristol