平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−52

専門分類

6

研究課題名

吹雪時における気象要素の伝播に関する統計的解析

フリガナ

代表者氏名

サトウ アツシ

佐藤 篤司

ローマ字

所属機関

防災科学技術研究所

所属部局

新庄雪氷防災研究支所

職  名

主任研究官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

吹雪は雪粒子と空気との混相流の流れであり、気温や湿度の気象要素の変動と共に空間を伝播している。それらの複数観測点における時系列観測値を統計的に解析研究し、吹雪そのものの伝播特性を明らかにする。


吹雪は雪の粒子と空気との混相流が風によって雪面上を運ばれる現象であり、空気中の雪粒子からは水蒸気の昇華蒸発が予想される。佐藤は吹雪の野外での観測研究から吹雪の襲来と共に相対湿度及び比湿が急激に上昇すること、また、吹雪量と湿度の時間変動が一致していることを発見し、雪粒子からの昇華を確認した。これは吹雪の盛衰に強く関与していることから、吹雪現象の新しい研究側面となり得よう。
また、南極等では大陸上の水循環過程での吹雪の果たす役割は極めて大きいことから、昇華現象は重要な意味を持つと言えよう。
これらの観測データは周期の長いものや短いものが混在しているため、スペクトル解析を含むランダム変動解析手法によって吹雪の変動伝播の物理的特性を明らかにする必要がある。本年度は、約1km離れた2点で観測記録された湿度の時系列データについて時変係数モデルにより解析し、時間遅れ(LAG)に2,3の主要ピークが認められた。これらは、他の気象要素との関連を明らかにして、吹雪の伝播特性を明らかにしたい。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

佐藤,北川,荒畑.吹雪時における湿度変動の統計的解析.雪氷.(予定)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

申請者は吹雪の観測的研究を実施しており、吹雪の襲来によって相対湿度および比湿が急激に上昇すること、また吹雪量と湿度の時間変動が一致していることを発見した。申請者はこれらの時系列データを継続して取得する。これら気象データは周期の長いものや短いものを種々含むため、スペクトル解析を含む種々のランダム変動解析手法によって変動伝播の物理的内容を明らかにする。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

荒畑 恵美子

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所