平成182006)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

18−共研−1010

専門分類

7

研究課題名

バイオサーベイランスのための検定手法の開発とその評価

フリガナ

代表者氏名

タカハシ クニヒコ

高橋 邦彦

ローマ字

Kunihiko Takahashi

所属機関

国立保健医療科学院

所属部局

技術評価部

職  名

研究員

所在地

TEL

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E-mail

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研究目的と成果(経過)の概要

本研究は保健医療・疫学の分野で重要な疾病地図に関する研究分野のひとつであるが,その中でも「集積性の検定」といわれる,対象イベントがある地域に集積して起こっているかどうかを検討する際に有用となる統計的検定手法の研究である.最近,バイオテロリズムや感染症の流行など,危険な兆候をいち早く察知するためのバイオサーベイランスが欧米を中心に重要な研究課題になってきている.そのための手法のひとつとして,この集積性の検定手法が注目されてきており,実際に米国では集積性の検定によるサーベイランスが行われている.そこで本研究課題では,申請者らが開発した平面における検定手法の拡張を含め,サーベイランスに適用するための時間要素を含めた検定手法の開発を行い,さらに米国で用いられている手法などとの比較のための評価についても検討を行うことを目的とする.
まず申請者らが提案する平面上における集積性の検定法“flexible scan法”に時間変化も含めたspace-time解析に適応できるための拡張したflexible space-time scan 法を考案した. そのうえで,実際の米国でのサーベイランスシステムに利用されているKulldorff博士が提案するcylindrical space-time scan 法との比較を行った.実際の米国でのデータに適用し,flexible scan法がcylindrical scan法では同定できないようなクラスターをうまく同定できる様子がみられた.今後は他の実際のデータでの利用,これらの手法の定量的な評価,またアプリケーションの開発等について検討を行っていく.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・ 高橋邦彦, 横山徹爾, 丹後俊郎, Martin Kulldorff. Scan statistics for detecting spatial and space-time disease clusters. 2006年度日本計量生物学会シンポジウム.
・ 高橋邦彦, 丹後俊郎, Martin Kulldorff. Space-time flexible scan法によるサーベインランスのための集積性の検出. 2006年度統計関連学会連合大会.
・ Takahashi K, Kulldorff M, Tango T, Yih K. A flexible space-time scan statistic for disease outbreak detection. XXIII International Biometric Conference.
・ Takahashi K, Kulldorff M, Tango T, Yih K. A flexible space-time scan statistic for disease outbreak. 2006 Syndromic Surveillance Conference.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

丹後 俊郎

国立保健医療科学院

山岡 和枝

国立保健医療科学院