平成182006)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

18−共研−1014

専門分類

9

研究課題名

東京湾の水質の長期的な変動に関する研究

フリガナ

代表者氏名

カシワギ ノブヒサ

柏木 宣久

ローマ字

Kashiwagi, Nobuhisa

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

東京湾沿岸の各自治体は、湾内の水質状況を把握するため、水質汚濁防止法に基づく公共用水域水質測定計画に沿って、毎月1回、測定点を分担し合い、多項目の水質測定を実施している。本研究では、これらの測定で得られたデータの収集とスクリーニングを行うとともに、東京湾水質測定結果のデータベースを構築している。また、収集したデータに時空間季節変動調整法等を適用し、東京湾の水質の長期的な変動について検討している。
本年度は昨年度に引き続き新規データの収集およびスクリーニングを実施した。また、時空間季節変動調整法、時空間データの持つ膨大な情報を可視化するための方法、および鉛直方向を含む3次元濃度分布の推定法等の機能向上を図った。また、栄養塩等に対する負荷量削減対策や気象等が水質に及ぼす影響を評価する方法、更には、水質という視点から地球温暖化とヒートアイランドの効果を分離して推定する方法等について検討し、現在までに構築したデータベースを用いて、方法の実用性の検証と各影響、効果の推定を試みた。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・柏木宣久, 吉澤正, 茨木剛, 加藤謙一, 橋本俊次, 佐々木裕子 (2006). 環境汚染に対する未確認発生源の寄与率の推定, 統計数理, 54, 123-146.
・鈴木貴博, 山口晃, 茨木剛, 大野勝之, 村山等, 澁谷信雄, 橋本俊次, 柏木宣久 (2006). 関数関係解析によるケミカルマスバランス法を用いたダイオキシン類の発生源寄与率推定法に関する検討, 環境化学, 16, 437-448.
・佐々木啓行, 山本央, 阿部圭恵, 吉岡秀俊, 飯村文成, 橋本俊次, 柏木宣久, 佐々木裕子 (2007). 環境大気中のダイオキシン類の濃度推移と Co-PCB の汚染原因, 環境化学, 17, 27-35.
・Seike, N., Kashiwagi, N. and Otani, T. (2007). PCDD/F contamination over time in Japanese paddy soils, Environmental Science and Technology, 41, 2210-2215.

・加藤謙一, 菱沼早樹子, 中村朋之, 鈴木滋, 斉藤善則, 柏木宣久 (2006.6). 宮城県内におけるダイオキシン類の分布, 環境化学討論会.
・山本央, 阿部圭恵, 佐々木裕子, 柏木宣久, 橋本俊次 (2006.6). 底質の塩素処理によりダイオキシン類の組成パターン(その2), 環境化学討論会.
・阿部圭恵, 山本央, 佐々木啓行, 佐々木裕子, 橋本俊次, 柏木宣久 (2006.6). 東京湾及び都内河川の魚類におけるダイオキシン類, 環境化学討論会.
・村瀬秀也, 安田裕, 橋本俊次, 伊藤裕康, 柏木宣久 (2006.6). 河川環境中のダイオキシン類(第2報); 水中昆虫を用いた河川環境におけるダイオキシン類発生源寄与率の推定, 環境化学討論会.
・柏木宣久, 吉澤正, 茨木剛, 加藤謙一, 橋本俊次, 佐々木裕子 (2006.6). 環境汚染に対する未確認発生源の寄与率の推定, 環境化学討論会.
・柏木宣久, 安藤晴夫, 二宮勝幸, 小倉久子, 飯村晃 (2006.11). 東京湾データの解析と識別問題のベイズ解法, 日本リモートセンシング学会.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

・東京湾の水質の長期的な変動に関する研究, 平成18年7月7日, 統計数理研究所, 5名

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

安藤 晴夫

東京都環境科学研究所

飯村 晃

千葉県環境研究センター

小倉 久子

千葉県環境研究センター

川井 利雄

東京都環境科学研究所

二宮 勝幸

横浜市環境科学研究所