昭和611986)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

61−共研−10

専門分類

1

研究課題名

高校・大学等における統計教育上の諸問題

フリガナ

代表者氏名

スズキ ギイチロウ

鈴木 義一郎

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

23 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

これから高度情報化社会を生きていく若者にとって,正しい統計学の知識を身につけることが不可欠となる。ところが高校・大学では,統計教育の重要性が依然として過少評価されている。そこでまず,統計教育の実践面でのいろいろな問題点を認識するとともに,主として次の3つのテーマについて議論を行う。
1.高度情報化社会における統計教育とは如何にあるべきか?
2.高校・大学等での統計教育体制をもっと強化するために,我々は何をなすべきか?
3.統計教育をより効果的に行なうための支援システムとして,計算機等を利用した補助教材等をいかに開発していくか?
前年度にひきつづいて,中堅グループの研究者・教育者を集めてのシンポジウムを開催する。哲学論に終わらぬよう,具体的に実践可能な方策を早急に発見出来るような会議にしたい。


高校・大学での統計教育の実践面でのいろいろな問題点を認識し,今後どのような点を強化していくべきかについて,特に中堅グループの研究者,教育者を集めて研究集会を開催し,主として次の2つのテーマについて,議論を行った。
1.統計教育にコンピュータをどう介入させるべきか?
2.統計教育をより効果的に行なうための支援システムとして,計算機等を利用した補助教材をいかに開発していくか?
研究集会で議論された内容の主なものは
i)統計解析の為のプログラムパッケージがいろいろな形で出回っているが,統計の基礎概念を正しく理解しないまま安易に使用されている面があるので,その取扱い等に関しても何等かの注意を喚起する必要がある。
ii)数学的知識をそれほど持ってないが,統計を利用して仕事をしなければならないといった人達が増えてきている。最小限の知識だけで正しいデータ解析が行なえるようにするための効果的な教育法,つまり“道具”としての統計学の教育法を考えていく必要がある。それには,コンピュータをもっと積極的に活用する方策を検討すべきである。
iii)統計学を理論的に学ばせてからデータ解析の実習を行なわせると,“統計的センス”を身につけさせるのに役立つようである。しかし,そのために要する時間が多くかかり過ぎるという欠点があり,もっと短時間で済まされるような工夫が必要である。さらに,コンピュータに対しアレルギーを示すタイプの学生もいるので,その誘導のための方法等も考えておく必要がある。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

青柳 雅計

千葉大学

石黒 真木夫

統計数理研究所

稲垣 宣生

大阪大学

岡崎 卓

統計数理研究所

景山 三平

広島大学

鎌倉 稔成

中央大学

小西 貞則

九州大学

逆瀬川 浩孝

筑波大学

佐藤 義治

北海道大学

正法地 孝雄

広島大学

杉浦 成昭

筑波大学

千野 貞子

いわき明星大学

高橋 幸雄

東北大学

垂水 共之

岡山大学

長坂 建二

放送大学

馬場 康維

統計数理研究所

藤越 康祝

広島大学

三浦 良造

一橋大学

村上 征勝

統計数理研究所

柳川 尭

九州大学

山本 正明

山形大学

吉村 啓

慶應義塾