平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−49

専門分類

5

研究課題名

結晶の対称性の統計的分布

フリガナ

代表者氏名

イトウ ヨシアキ

伊藤 栄明

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

結晶の対称性の統計的分布についてデータベースICSDをもちいて結晶の対称性の統計的分布を調べてきた。本研究はいままでの成果を整理し、モノグラフの形で計算機プログラムをまとめるということを目標とする。これによりこの研究の継続を容易にし、着実なものにしたい。統計的側面を調べるということにより科学としての新しい問題を発掘したい。


データベースでICSDを用いて計算機により自動的に結晶群の出現頻度をもとめる方法について研究した。化学組成、単位格子の体積、空間群、に基づき2種類の結晶の間の距離を定義し、ICSD内での順番に従い、種を逐次定義してゆく。n個の種がすでに定義されたとすればn+1個目の種はすでに定義されたn個の種よりある距離以上離れているものがあらわれたときn+1番目の種であるとする。このようにして得られた種についての対称性の統計的分布を空間群、点群について調べた。
単位格子の体積は、単位格子の軸のとりかたによらない量であり、種を定義してゆく自然な方法がえられた。以前に提案したランダム生成モデルを発展させ、点群のうえのランダムウォークを考え計算機実験を行った。このモデルによるデータの解析を試みた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

藤原美也子、伊藤栄明、松本■生、武田弘、無機結晶データベース(ICSD)を用いた結晶群の出現頻度、統計数理研究
所共同研究レポート50

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

結晶の対称性についてランダム生成モデルについて研究を行ってきた。データベースICSDをもちいて統計的な研究を行ってきたが、それを更に進め、ICSDにある原子の位置のデータも活用し、最も近い最密充填構造はなにかを推定する方法をさぐる。
そのことに基づいて、空間群の出現頻度を説明する確率モデルを研究する。今までに作成した計算プログラムに基づいて様々な分類を試み、えられた頻度を説明するモデルをつくる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 一政

高エネルギー加速器研究機構

岡部 靖憲

東京大学

小川 泰

筑波大学

武田 弘

千葉工業大学付属研究所

種村 正美

統計数理研究所

細谷 将彦

琉球大学

松本  生

金沢大学

山本 昭二

無機材質研究所