平成192007)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

19−共研−2053

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

8

研究課題名

大学における統計教育のモデルカリキュラムの開発

フリガナ

代表者氏名

フジイ ヨシノリ

藤井 良宜

ローマ字

Yoshinori Fujii

所属機関

宮崎大学

所属部局

教育文化学部数学教育講座

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

200千円

研究参加者数

10 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究においては,大学における統計入門コースを中心としてカリキュラムの検討を行い,これまでの数学的な内容を中心とした統計教育ではなく,基本的な統計的な概念の理解や統計的な考え方の育成を目標とした,モデルカリキュラムの開発を目的としている。当初は,大学入門コースのみを取り扱う予定であったが,2008年3月に小中学校の学習指導要領の改訂がおこなわれ,その中で統計的な内容が多く組み込まれるようになったため,教員養成学部における統計教育カリキュラムについても検討を進めていくことにした。

 まず,その準備としてこれまでに進められている世界の国々の統計教育の改革の動きを調べた。特に,米国で公表されている数学教育における学校教育スタンダードや2005年に発表されたGAISEプロジェクトの報告書を検討し,その内容の分析を行っている。その結果については,藤井良宜が日本数学教育学会で論文として発表し,統計関連学会においてもその一部を報告している。また,具体的な諸外国の教育の動きについても,竹内光悦が「海外における統計学部学科の現状調査」の結果の報告を行い,竹内,橋本が米国の学校教育の教科書を分析した結果を報告するなど,着々と準備が進んできている。

 また,教員養成学部における統計教育カリキュラムについても,日本統計学会統計教育委員会とも連携し,3度にわたって議論を行ってきた。現在のところ,カリキュラムの骨子案が提案され,今後具体的な内容や教育方法について検討を進めていく予定である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

論文発表
藤井良宜(2007) 米国統計学会の統計教育ガイドライン,日本数学教育学会誌, 第89巻第7号 pp. 49-54.


学会発表
藤井良宜(2007) 米国GAISEプロジェクトにおける統計教育カリキュラムと評価方法, 統計関連学会連合大会
竹内光悦(2007) 海外における統計学部学科の現状調査, 統計関連学会連合大会
竹内光悦, 橋本紀子(2008) アメリカ初等中等数学教科書における統計の扱い,数学教育学会春季年会

プリプリント他
藤井良宜(2007) 「大学院教育の改善について−専門からの提言−」福岡教育大学研究紀要『教育実践研究』別冊 ファカルティ・デベロップメント研究報告書 教員養成大学としての教育のあり方(9)第1分冊, p.99-111.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 特になし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

和泉 志津恵

大分大学

竹内 光悦

実践女子大学

二宮 智子

玉川大学

深澤 弘美

東京医療保健大学

松元 新一郎

金沢大学

村上 征勝

同志社大学

宿久 洋

同志社大学

吉野 諒三

統計数理研究所

渡辺 美智子

東洋大学