平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−42

専門分類

5

研究課題名

旅行時間データのDB化と旅行時間推定に関する統計モデルの構築

フリガナ

代表者氏名

カネフジ コウジ

金藤 浩司

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計科学情報センター

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

共同研究者が有する旅行時間データは学術的に貴重であり、これまで本データを用いて統計解析モデルを構築すると同時に、当初1年分のデータをEJDAプロジェクトにおいてデータベース(DB)として登録した。本モデルをこれまでに収集された残り3年分のデータに適用し、その適用可能性の可否を検討すると同時に、そのデータベース化について研究するものである。


昭和55年以降、5年毎に建設省土木研究所において収集されている「全国道路交通情報情勢調査」のデータの統計解析を行い、データの高度利用に関する統計手法構築に関する検討とともに、DB化による様々な大量データ利用の可能性について考察した。
1) 「全国道路交通情報情勢調査」の中で、車線数別、信号交差点別の旅行時間の解析を行うために母変動係数が一定の線形モデルを構築し、それに基づき解析を行った。これにより旅行時間の経年変化を捉えるとともに、道路行政への一指針を与えた。
2) 大量の交通データの高度利用に関する検討を行い、DB化に向けた検討を行った。
3) 統計理論の研究として、母変動係数が既知の場合の尺度母数の推定に関する研究を行い、適切な損失関数の新たな定義とその下での最適な推定量を求めた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Kanefuji and Iwase Estimation for a scale parameter with known coefficient of variation. Statistical Papers, 39, 377-388, 1998.
金藤浩司、車の旅行時間に関する統計分析、統計数理セミナー、1998.9.16

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

原点が未知の逆ガウス型分布を提案し、当初1年分のデータを対象に、非負領域で定義されたデータに対する回帰直線の推定をこれまでの研究で行なっている。現在共同研究者のもとにはこれまでに4年分のデータが蓄積されているので、本年度は、初年分のデータを用いたデータ解析において有効であった統計モデルが、残りのデータにおいても有効であるか検証を行なうものである。本研究は、多量のデータを処理するために統計数理研究所の大型計算機等の施設が必要不可欠であり、また、統計モデルの構築においては、統計数理研究所の図書資源が必要である。研究経費の備品費のディスクアレーは、多量のデータを公開するために必要であり、データのバックアップとしてMOディスクが必要となる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

岩瀬 晃盛

広島大学

浦野 隆

建設省土木研究所