平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−46

専門分類

5

研究課題名

変光星における非線形挙動の時系列解析

フリガナ

代表者氏名

ヤナギタ タツオ

柳田 達雄

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

電子科学研究所

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

変光星はその物理的要因によってさまざまな挙動を示す。近年、これらの変動を非線形力学系として捉える動きがあるが、明確な結果は得られていない。本研究は変光星の非線形挙動を力学系として捉えられているか否かを検証するとともに、光度変化の時系列から統計手法を用いて種種の変光星の特性を調べることを目的とする。


変光星はその物理的要因によってさまざまな挙動を示す。近年、これらの変動を非線形力学系として捉える動きがあるが、明確な結果は得られていない。本研究は変光星の非線形挙動を力学系として捉えられるか否かを検証するとともに、光度変化の時系列から統計手法を用いて種々の変光星の特性を調べることを目的とする。
脈動型変光星の非線形変動を相関次元を用いて調べた。この結果、変光星は少数自由度の力学系として捉えることは困難であることが分かった。これは変光星の光度変化は恒星表面の平均場として得られるため、時間空間カオスを何らかの意味で平均して得られたものであるからだと考えられる。そこで線形回帰モデルによって変動の統計的性質を調べた。これによって、既存の変動周期の他に、新しい変動周期があることが分かった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

T.Yanagita,et.al. Chostic behavior and Statistical Analysis of Some Mira & SR stras, Astro. Phys.and Space Scince in press


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

日本における変光星の観測結果が膨大なデータとして収集整理された。眼視観測であるこれらのデータからどの程度有意な結果を導くことができるか検討する。
この時系列を非線形力学系として捉えることを試みるとともに、確率モデルを構築し変光星の動力学を解析する。この時、統計的手法が必要とされ共同研究することにより効率的な解析が期待される。
また、変光星ZZPscの時系列データが佐藤・西城によって得られている。このデータは光電測光により得られ、離散値、離散時間のデータであり、日周運動による高度変化によるトレンドを含む。
このようなデータから周期的成分のみを取り出し、変動が多重周期であるか否かの検討を行う。この時、当研究所で開発された統計モデルが有効と思われる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 栄明

統計数理研究所

西城 恵一

国立科学博物館

佐藤 英男

東京大学