平成222010)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

22−共研−4101

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

6

研究課題名

学校数学におけるICTを利用した統計教育の教材開発

重点テーマ

統計教育の新展開

フリガナ

代表者氏名

オグチ ユウイチ

小口 祐一

ローマ字

OGUCHI,Yuichi

所属機関

茨城大学

所属部局

教育学部

職  名

准教授

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

≪研究目的≫
本研究の目的は,中学生ならびに高校生を対象にしたICTを利用した統計教育の教材を開発し,教師が統計の指導で利用するとともに,生徒が統計の学習で利用するための支援を行うことであった。
≪成果(経過)≫
(1) ICT活用教材を新しい枠組みでの教育内容に位置付ける
 本研究では,実践的な15の活動をベースにして統計教育の教材を開発した。それぞれの活動は,次の3つの項目にしたがって進められように配慮した。第1に,紙と鉛筆による学習環境において,基本的な統計用語やグラフなどの必要性と意味を理解できるようにした。第2に,グラフ電卓による学習環境において,すみやかにデータの分析ができるようにした。第3に,評価問題に取り組むことにより,分析した結果から的確に判断できるようにした。
開発した15の教材の利用を促進するために,中学校「資料の活用」における索引を作成した。また,高等学校「データの分析」における索引を作成した。
(2) 教師のための指導マニュアルの作成
 教師が統計の指導で利用するための支援として,身近な題材による例とデータ数が多い探究問題を提示した上で,グラフ電卓の操作マニュアルをまとめた。
(3) 生徒のための学習シートの作成
 生徒が統計の学習で利用するための支援として,学習の要点をまとめた上で,統計的リテラシーの評価問題を提示した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

≪論文発表≫
1. 小口祐一(2010).データ分布の読み取りにおける学習者の誤った認識,日本科学教育学会年会論文集,34巻,121-124.
2. 小口祐一(2010).標本抽出における学習者の誤った判断,日本数学教育学会数学教育論文発表会論文集,43巻,235-240.
3. 小口祐一,荻原文弘,小池徳男(2011).中学校「資料の活用」におけるグラフ電卓を利用した統計の教材開発,統計教育実践研究(統計数理研究所),第3巻,71-72.

≪学会発表≫
1. 小口祐一,学習者の標本抽出についての誤った認識に先行課題の提示が及ぼす影響,日本教授学習心理学会第6回年会,2010年7月19日,北海学園大学.

≪著書≫
1. 小口祐一(2010).実践から学ぶ!グラフ電卓による統計の指導,学術図書出版青山社,150頁.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

≪研究集会≫
 22−共研−5010「統計教育の方法論(達成目標・授業実践・評価の枠組み)に関する研究集会」において,研究成果の発表を行った。
テーマ:「中学校「資料の活用」におけるグラフ電卓を利用した統計の教材開発」
日 時:平成23年3月5日
場 所:立教大学
参加者数:約200名

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

荻原 文弘

佐久長聖中学校・高等学校

小池 徳男

信州大学教育学部附属長野中学校

田村 義保

統計数理研究所