昭和631988)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

63−共研−52

専門分類

5

研究課題名

工学・生物学における不規則変動現象の数理的解析

フリガナ

代表者氏名

サトウ シュンスケ

佐藤 俊輔

ローマ字

所属機関

大阪大学

所属部局

基礎工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

38 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

工学や生物学では種々の不規則変動現象が観察されしかもその不規則性が現象の本質にかかわるものが多い。不規則変動量に関する問題は通信理論,情報理論,制御理論,信号理論,神経生理学,生態学,集団遺伝学など多くの分野で提起されている。またミクロな加工技術や計測技術が進歩し,あつかう物理量に対し熱的ゆらぎが無視しえなくなってきた。こうした本来的な不規則変動現象を確率過程モデルで的確に記述し,確率過程論の成果を応用して現象の本質をとらえることが期待されている。
本研究会は確率過程の研究者と上記の分野で不規則現象をあつかう者が共同で提起される応用上の諸問題を検討し解決をはかることを目的とする。さらに,こうした分野から確率過程論の新しい問題を発掘し,研究討論をする。


工学や生物学では種々の不規則変動現象が観察され,しかもその不規則性が現象の本質にかかわるものが多い。工学では不規則変動現象に関する問題は通信理論,情報理論,制御理論,信号理論などの対象になっていることは周知だが,さらにミクロの加工技術や計測技術が進歩しあつかう物理量の大きさに対し熱的ゆらぎが無視し得なくなってきたたためにその解析技術の開発が望まれるようになった。生物学でも,神経生理学,生態学,集団遺伝学などの分野でそうした現象が発見され分析が進められている。
これら本来的な不規則変動現象を確率過程モデルで適切に記述し,確率過程論の研究成果を応用して現象の本質をとらえることが期待されている。そのためには確率過程の研究者と上記の分野で不規則現象を扱うものが共同で,提起される応用上の諸問題を検討し解決をはかることが重要である。
本研究集会はこうした趣旨のもとに開催されたのであるが,昨年度の共同研究「確率過程論の工学・生物学への応用」(研究代表者:小倉久直)の趣旨を引き継いだものでもある。諸外国に比べ,確率過程の応用をめざす研究者の多くないわが国でこの種の共同研究・研究集会が開催されることはきわめて意義がある。
本共同研究での研究成果発表は1988年12月2,3日の2日間にわたって統計数理研究所セミナ室でおこなわれた。共同研究者から12件,共同研究者以外の研究者から1件,計13件の研究発表があった。発表の内容は,流体における乱流現象,神経生理学における点過程,信号のフィルタ,時系列解析など,基礎理論から工学や生物学における諸現象の解析への応用までを含めて多岐にわたった。参加者も26名あり,活発な質疑応答がなされた。
本研究集会の成果は統計数理研究所共同研究レポート12「工学・生物学における不規則変動現象の数理的解析」に収められているとおりである。
今後もこの種の共同研究が統計数理研究所を中心に積極的に行われることを期待したい。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

荒畑 恵美子

統計数理研究所

生田 顕

広島女子大学

石山 陽事

虎ノ門病院

伊藤 栄明

統計数理研究所

稲垣 宣生

大阪大学

井原 俊輔

名古屋大学

太田 光雄

近畿大学

大松 繁

大阪府立大学

小倉 久直

近畿大学

尾崎 統

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所

吉川 昭

近畿大学

桐谷 滋

東京大学

酒井 英昭

京都大学

佐藤 洋

明星大学

清水 良一

統計数理研究所

杉山 宏

湘南工科大学

田辺 國士

統計数理研究所

Thomson Peter, James

Victoria University of Wellington

中溝 高好

防衛大学校

中村 正彦

東海大学

浪花 貞夫

立命館大学

林 利治

大阪府立大学

日野 幹雄

東京工業大学

藤井 光昭

大学入試センター

船田 哲男

金沢大学

水谷 好成

東北大学

御牧 義

電気通信大学

武者 利光

脳機能研究所

八木 寛

富山大学

安井 湘三

九州工業大学

八名 和夫

法政大学

山口 隆美

国立循環器病センター

山本 光璋

東北大学

吉田 朋広

東京大学

和田 孝雄

稲城市立病院

渡辺 寿夫

岡山理科大学