昭和61（1986）年度　共同研究実施報告書

課題番号	61−共研−62			専門分類		7
研究課題名	歯科疾患実態調査データのコウホート分析
フリガナ 代表者氏名	ナカムラ　タカシ 中村　隆			ローマ字
所属機関	統計数理研究所
所属部局	調査実験解析研究系
職　　名	助教授
所在地
TEL				FAX
E-mail
URL
配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	3　人

研究目的と成果（経過）の概要

歯科の分野での継続的疫学調査である「歯科疾患実態調査（厚生省）」は昭和３２年より６年ごとに実施されており歯科疾患の実態を捉える上で貴重な資料となっている。この調査データを対象に，継続調査データの分析手法の１つであるコウホート分析を適用する際の問題点と新しい分析手法について研究し，歯科疾患の将来動向の把握を試みる。


本研究の目的は，「歯科疾患実態調査（厚生省）」による継続調査データを対象に，年齢・時代・世代効果を分離するコウホート分析を適用する際の問題点と方法論について研究し，歯科疾患の過去の実態と将来の動向を把握することである。
本年度は，３年間にわたる研究計画の第２年目にあたるが，その研究実施状況および成果は以下のとおりである。
１〔研究会の実施〕共同研究者３名による研究会を４回ほど行なった。この研究会では，データの集積や分析のためのシステム作り，新しい方法論の開発など，研究実施全般に関することを討議するとともに，コウホート分析に関する基本文献の輪講を行なった。
２〔データの集積〕前年度に引続き，昭和３２年から５６年までの「歯科疾患実態調査データ」をパーソナル・コンピュータ上のファイルに集積した。また，目的にあったデータを容易に取り出すためのデータベースについて検討した。
３〔等計量線図の作成〕歯種別・状態別・性別ごとの時系列変化を観察するために等計量線図を作成した。
４〔コウホート分析法の開発〕調査間隔と年齢区分幅の異なるデータである一般コウホート表のための分析法を開発し，ＡＰＬプログラムを作成した。
５〔コウホート分析の実施〕人工データを用いたシミュレーションによって，開発モデルの妥当性について検討した。また，集積したデータの一部に対して，開発モデルを適用した。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

１．中村，那須，森本：「歯科疾患のコウホート分析」，第５４回日本統計学会，１９８６年７月。
２．中村：「交互作用項のあるコウホート・モデル」，第１４回日本行動計量学会，１９８６年８月。
３．那須，中村，他：「永久歯喪失歯のコウホート分析」，第３５回日本口腔衛生学会，１９８６年１０月。
４．中村：「国民性調査データのコウホート分析」，統計数理研究所昭和６１年度研究発表会，１９８７年３月。
５．中村：第５５回日本統計学会，１９８７年７月（予定）。
６．中村：第１５回日本行動計量学会，１９８７年８月（予定）。
７．那須，中村，他：第３６回日本口腔衛生学会，１９８７年１０月（予定）。
８．Ｎａｋａｍｕｒａ，Ｔ．（１９８６）．Ｂａｙｅｓｉａｎ Ｃｏｈｏｒｔ Ｍｏｄｅｌｓ ｆｏｒ Ｇｅｎｅｒａｌ Ｃｏｈｏｒｔ Ｔａｂｌｅ Ａｎａｌｙｓｅｓ，Ａｎｎ．Ｉｎｓｔ．Ｓｔａｔｉｓｔ．Ｍａｔｈ．，３８，Ｂ．

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

歯科の分野での継続的疫学調査である「歯科疾患実態調査（厚生省）」は昭和３２年より６年ごとに実施されており歯科疾患の実態を捉える上で貴重な資料となっている。この調査データを対象に，継続調査データの分析手法の１つであるコウホート分析を適用する際の問題点と新しい分析手法について研究し，歯科疾患の将来動向の把握を試みる。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
鎌倉　稔成	中央大学
那須　郁夫	日本大学