平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−21

専門分類

3

研究課題名

幼少年の体力・運動能力の発達に関する統計学的検討

フリガナ

代表者氏名

コバヤシ ヒロミチ

小林 寛道

ローマ字

所属機関

東京大学

所属部局

教養学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

1980年から1988年にかけて,幼児,小学生の形態,体力,運動能力の測定を多項目にわたって実施して来た。測定は主として縦断的な追跡測定によるもので,これまでの延べ測定人数は1万人以上となっている。本研究は,これらの測定資料を統計的な手法を用いて多角度から分析し,幼少年期の体力・運動能力の発達の様子を明らかにしようとするものである。


幼少年期におけるスポーツ・体育活動が盛んになりつつある今日,幼児期や思春期発育期以前の子どもたちの体力・運動能力に関する基礎資料や,運動の影響に関する科学的な研究の必要性が認識されながらも,この方面の研究成果は,不十分な現状にあるといってよい。
特に,幼児期に体育・運動指導した結果が,子どもたちの発育発達にどのような影響を及ぼしていくか,といった観点からの長期的な研究成果は,著しく不足しているといえよう。
幼児という研究対象の難しさや,長期的・追跡的な研究手法の困難さが,こうした研究の発展を遅らせる主たる要因であると考えられる。
こうした現況にかんがみ,幼児期および小学生期の子どもたちを対象として,体力,運動能力の追跡的測定を実施し,子どもたちの体力,運動能力の現状の把握と運動の影響をとらえることを意図してきた。
体力のうち,特に有酸素的作業能(最大酸素摂取量)の測定を主としながら,できるだけ多くの項目について測定を実施することを心がけてきた。
現在まで,8年間に延べ4,900人をこえる幼児についての測定を実施するに至っているが,本研究においては,これらについての統計的な解析の方法についての今後すすめてゆくべき方向について研究した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

これまで,測定を実施することに多くの努力を費して来たが,その成果を統計的に分析して検討する点において不十分な部分が多い。本研究では,特に多種の統計的手法を用いながら,これらの測定資料を分析することを意図している。この点,貴研究所との共同研究のかたちで,資料の大きな活性化と有効利用の道を開きたい。
なお,三重大学八木助教授は,測定における協同研究者でもあり,昭和64年5月より10ケ月間,東京大学教養学部に内地研究員として滞在する予定である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 栄明

統計数理研究所

八木 規夫

三重大学