平成242012)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

24−共研−11

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

8

研究課題名

酸性雨モニタリングデータの時系列解析および環境要因解析

フリガナ

代表者氏名

サカイ マサハル

酒井 正治

ローマ字

Sakai Masaharu

所属機関

森林総合研究所

所属部局

立地環境研究領域

職  名

主任研究員

 

 

研究目的と成果の概要

研究目的:解析の対象データは、独立行政法人森林総合研究所九州支所内(所在地、熊本市)で、約15年間(1992年6月から2007年3月)、一降雨毎に林外雨、樹冠通過雨(樹木の葉や枝から落ちる雨)、樹幹流(幹を伝って落ちる雨)を採取した雨水のpH、EC、陰イオン、陽イオン成分のデータです。それらのモニタリングデータを使って、各種成分の季節変動、年変動を明らかにし、できれば将来の予測(傾向)も行いたい。さらに、公表されている外部データ(大気エアロゾル・ガス濃度など)を使って、酸性雨に及ぼす環境要因(大気環境、大陸起源の黄砂など)解析を行いたい。
 成果の概要:蓄積された酸性雨データの概要(採取法,採取地などを含む)および解析の希望項目を、担当教授である金藤浩司教授に説明した後、質疑応答の形で,酸性雨等の環境データの時系列解析の意義、解析手法などについて説明を受けた。研究所訪問およびメールの手段を通して,日程調整、酸性雨の関する共通の認識、可能な解析手法の検討などを行ったが、現時点ではデータ解析の途中であり、来年度も継続して行う予定である。なお、議論の中で,人とお金をかけ現場で採取したデータを公表するだけでは、成果として不十分であること、環境問題の解決に役立つ解析・公表まで行う事の重要性に気づいた事は、現場の研究者にとって有意義であった