平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−86

専門分類

7

研究課題名

口唇裂口蓋裂患者における顎顔面頭蓋の成長パタンについての研究

フリガナ

代表者氏名

オオツカ スミマサ

大塚 純正

ローマ字

所属機関

昭和大学

所属部局

歯学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

上下顎の骨格性不調和を呈する口唇裂口蓋裂患者の矯正治療は早期より開始されるが、思春期後期において外科的矯正治療を必要とすることが多く、低年齢児で最終的な顎顔面の予測を行うことは極めて困難となっている。
そこで、その形態的特徴から成長パタンを予測し、将来の外科的処置の要不要を判定することが可能か否か統計学的手法を検討する。


顎顔面の著しい不調和を有する口唇裂口蓋裂患者の成長期での成長予測が可能となれば、最終的な上下顎関係を知ることができ、適切な矯正治療方針の選択や治療の効率を上げるなど極めて重要な情報が得ることになる。
そこで、今回は学童期にある患者の顎顔面頭蓋の形態的特徴から成長パタンの予測が可能か否かについて統計学的手法を用いて検討することにした。研究は以下の手順にて遂行した。
1)片側性唇顎口蓋裂患者で歯科矯正治療を終了したか、最終的な診断により治療方針が矯正治療単独で行うかあるいは外科手術との併用かが明確に決定したものを被検者とした。
2)患者の側貎頭部X線規格写真(セファログラム)、手腕骨X線写真および身長計測値を原資料とした。
3)上記資料を突合し、成長期における顎顔面の成長と治療方針との関連性を検討した。
結果 歯科矯正治療前では不正咬合の程度が類似したものでも、成長とともに変化し、成長の終了した時期では外科矯正の適用となるものがあり、それらは下顎骨の形態と成長方向に特徴を有していた。さらに、それは思春期成長の最も旺盛な時期に顕著となることがわかった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究は以下の手順にて進める。1)成人片側性唇顎口蓋裂患者の外科矯正治療終了例と矯正治療単独で終了した症例。2)資料としては、側面頭部X線規格写真(セファログラム)、手腕骨X線写真並びに身長計測値である。3)上記資料を突合し、顎頭面の成長との関連性を検討する。4)成長パタンに基づいて、外科手術を必要とするものと、そうでないものとを判定する。
*本研究には、貴研究所、教官との協力が必要で、研究成果は歯科矯正臨床に充分寄与するものと考えられる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

柴崎 好伸

昭和大学

橋爪 康

昭和大学