平成302018)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

30−共研−2032

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

住宅火災による死亡率に関するコウホート分析

フリガナ

代表者氏名

スズキ ケイコ

鈴木 恵子

ローマ字

Suzuki Keiko

所属機関

消防庁消防研究センター

所属部局

技術研究部

職  名

主任研究員

配分経費

研究費

40千円

旅 費

6千円

研究参加者数

3 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 本研究は、消防庁及び消防研究センターに蓄積された36年間の住宅火災による死亡事例データを用いてコウホート分析を行い、住宅火災による死亡率変動の要因を明かにするとともに、住宅火災による死者数の将来予測を行い施策目標の設定と施策評価手法を提案することを目的としている。

成果(経過)の概要:
 平成30年度は、性別及び主な出火原因別の死亡率のコウホート分析を行った。
 男女の全体平均としての死亡率は男性0.80人/10万人年、女性0.44人/10万人年と倍近い開きがあり、男性の方が世代効果の差異が大きい。時代効果は2006年以降男女ともに低下するが、男性の方が顕著な低下を示した。
 たばこ、ストーブ、コンロ、火遊び、線香・灯明、放火、放火自損の各出火原因別に分析を行った結果、放火以外の時代効果は分析期間を通じて減少傾向を示したが、放火の時代効果はほぼ一定であった。コウホート効果の得られた出火原因では、火遊びを除き、2000年以降に出生した世代のコウホート効果は低下していた。火遊びだけはこの世代が高い効果を示した。
 このほか、出火原因を油、ガス、電気の3種類の熱源別に分類して分析を行い、2015年には、3種類の熱源の中で電気が最も高い時代効果死亡率を示した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1) 鈴木恵子, 中村隆:住宅火災による死亡率の推移とその変動要因, 消防研究所報告, No126, (投稿中)
2) 鈴木恵子, 中村隆:住宅火災死亡率に関するベイズ型コウホート分析, 日本火災学会平成30年度研究発表会概要集, pp.194-195, 2018.5
3) Keiko Suzuki and Takashi Nakamura, Age-Period-Cohort Analysis of Transition of Home Fire Fatality Using a Bayesian Model, 12th International Symposium on Fire Safety Science, Lund University, Sweden, 2017.6.15 (ポスター発表)

今年度は 1) 2)の投稿及び発表を行った。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究会の開催はなし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

中村 隆

統計数理研究所