平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−45

専門分類

4

研究課題名

地理情報を用いた統計情報の解析

フリガナ

代表者氏名

ババ ヤスマサ

馬場 康維

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計科学情報センター

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

座標、住所、地理コードなどの地理情報を持つデータを相互に連結し空間移動、社会移動などの位置情報が本質的であるデータの解析に適した方法の開発と実証的分析を目的とする。


1) 文部省学校基本調査報告書の「出身高校の所在地別入学者数」は出身高校の所在地から入学大学の所在地への進学にともなう移動を表す行列である。この行列をもとに公立高校の新設が学生の進学行動に及ぼす影響を測った。たとえば、青森県の例では,公立大学の新設が,自県進学率の増加のみならず,自県国立大学への進学者の増加という効果も及ぼしていることが解った。
2) 上記の進学を表す行列をもとに,人的交流からみた,都道府県クラスターの存在を示しその時代変化についても分析した。
3) 家計調査から,消費行動の地域差について分析した。1982,1987,1992年の3年次の比較から,果物類は年次変化が大きいが,魚介類,野菜類は年次変化があまりないこと,品目によっては,都市別の特徴がほとんど変化しないものがあることが解った。これらの結果が得られる社会的な背景についても分析中である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

馬場康維,調査データの空間的解析(1)−大学進学移動−,エストレーラ,No.26,1996年5月
馬場康維,調査データの空間的解析(2)−家計調査から−,エストレーラ,No.29,1996年8月

竹ヶ原克彦,馬場康維,公立大学新設にともなう進学行動の変化,日本行動計量学会 第24回大会,1996年9月9日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

栄養調査、疫学調査、教育関係資料、生活調査など地理情報の含まれた種々のデータが蓄積されている。この地理情報を手がかりとして、ソースの異なるデータをリンクし、多次元的・経時的な解析を行うための方法を検討する。そのために本年度は教育関係資料をもとに、時代・地域をパラメータとした、進学行動の分析を試みる。馬場は、統計数理研究所地理情報システムの開発を行っており、教育情報、官庁統計などのデータの分析の経験がある。また、竹ヶ原は、例えば進学、就職による社会移動のように地域性のある人間量分析に深い関心がある。このことから本共同研究を計画した。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

竹ケ原 克彦

青森公立大学