平成111999)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

11−共研−2047

専門分類

7

研究課題名

地域健診結果判定のための方法論の開発

フリガナ

代表者氏名

イナバ ユタカ

稲葉 裕

ローマ字

Inaba Yutaka

所属機関

順天堂大学

所属部局

医学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

「目的」
 山梨県東山梨郡の2町村の調査対象者の健診データ、死亡データ、転出データを許可を得て毎年入
手し、平成元年に行った約6,000人の住民の「生活習慣調査結果」とレコーリンケージさせ分析を行
う。地域健診の検査結果と成人病(悪性新生物、虚血性心疾患、脳血管疾患、肝硬変、突然死)の発生
データを用いて、要指導・要治療判定のための個人データの変動を指標とした新しい方法論を開発す
るとともに、従来の絶対値を基準とした方法との比較検討を行う。
「成果」(経過)
 今年度は平成8年までの累積死亡データと生活習慣調査結果をリンケージさせて分析を行った。心
疾患、脳血管疾患、がんの死亡と総死亡のリスク要因を食物摂取頻度を中心とした食習慣、食品の嗜
好、飲酒・喫煙習慣について、比例Hazard modelを用いて分析した。各死因について分析する際には
当該疾患の既往歴を有する者と1989年と1990年の当該死因例を除いた。Hazard比はがん死亡では年齢
(+10才)で2.43、チーズ週1-2回以上摂取で2.35と高く、ヨーグルト週1-2回摂取で0.30、トマト週1-2
回以上摂取で0.44と低く、飲酒・喫煙習慣との関連は認められなかった。心疾患死亡では年齢(+10才)
でHazard比4.34、過去の飲酒で5.07と高く、喫煙との関連は認められなかった。脳血管疾患死亡につ
いては年齢(+10才)で4.57、鶏肉週1-2回摂取で4.45と高く、逆に人参週1-2回摂取、チーズ月1-2回摂
取で0.18、週1-2回以上摂取で0.20と低かった。飲酒・喫煙習慣との関連は認められなかった。総死
亡については年齢(+10才)で1.74、過去の飲酒で1.91と高く、喫煙との関連は認められなかった。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

(学会発表)
Inaba Y.,Kurosawa M.,Kikuchi S.,Takagi H.,Sato T.,Agata T.:RISKS OF FOOD INTAKE TO CANCER,
HEART DISEASES AND CEREBROVASCULAR DISEASES,ACCORDING TO A COHORT STUDY;
The XV Internatinal Scientific Meeting of The International Epidemiolgical Association,
Sep.1999.Italy

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

縣 俊彦

東京慈恵会医科大学

菊地 正悟

順天堂大学

黒沢 美智子

順天堂大学

佐藤 俊哉

統計数理研究所

高木 廣文

新潟大学