平成242012)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

24−共研−2097

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

7

研究課題名

外来種拡散リスクを考慮に入れた森林管理評価モデルの構築

フリガナ

代表者氏名

コノシマ マサシ

木島 真志

ローマ字

Konoshima Masashi

所属機関

琉球大学

所属部局

農学部

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

85千円

研究参加者数

2 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

今回の研究で,複数の侵入経路から侵入した外来種の拡散をシミュレーションし,空間管理の実施が拡散規模に及ぼす影響を評価した.また,侵入の発見が遅れた場合に被害規模および管理費用がどの程度増加するか,シミュレーション分析を行った.
複数の侵入経路から侵略的外来種が侵入した場合については,3箇所のseed sourcesを仮定し,10期間のシミュレーションを行った.その結果,被害規模は,実施される管理戦略によるものの,1.5-3倍に拡大することが示された.また,よりintensiveな管理を実施する方が,初期により多くの費用が必要となるが,計画期間の後半には,費用の削減に繋がる可能性が示唆された.
侵入の発見のタイミングが被害規模および管理費用に及ぼす影響を評価するため,侵入後,直ちに管理が実施される場合と管理の実施が2期間,4期間,6期間遅れる場合をそれぞれ比較した.Less intensive な管理の実施では,被害規模,被害費用ともに,6期間遅れることで,20%程度増加する可能性が示唆された.一方,よりintensiveな管理を実施する場合,被害規模,被害費用ともに,6期間遅れることで,90-120%程度増加する可能性が示唆された.
更に,power law functionを用いて,100セルx100セルのランドスケープにおいて外来生物の長距離移動を伴った分布拡大をシミュレーションした.今後は,管理の実施が長距離移動を伴った分布拡大にどのような影響を及ぼすか評価する必要がある.また,ここで構築したシミュレーションモデルと最適化モデルを結合させることで,最適な管理の空間配置の探索に繋げることが今後の課題である.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

学会発表,Konoshima, M., A.Yoshimoto, 2013, Simulation Analysis of Spatial Management for Controlling seed dispersal and disturbances, FORMATH FUKUSHIMA 2013, March 13@いわき明星大学

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

吉本 敦

統計数理研究所