昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−16

専門分類

3

研究課題名

臨床検査データを用いた病態解析における多変量自己回帰モデルの利用

フリガナ

代表者氏名

ワダ タカオ

和田 孝雄

ローマ字

所属機関

稲城市立病院

所属部局

職  名

病院長

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

12 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

最近の医学の発達により臨床検査の種類と使用頻度の増加は著しい。これから得られた情報を病態解析に有効に活用するためには,生体に特有なフィードバック機構を解析する方法の出現がのぞまれる。そこで多変量自己回帰モデルをこの目的に利用するために各領域の専門家による共同研究を企画したものである。


最近の医学の発達により臨床検査の種類と使用頻度の増加は著しい。ことに時系列データの解析は,モニタリングシステムとの関連において必要性が非常に高くなっている。しかし従来の解析法では,生体に特有なフィードバック機構を考慮した解析は不可能である。そこで今年度は赤池らの開発した多変量自己回帰モデルを利用した時系列解析法が臨床検査データに応用し得るか否かの基礎的検討を行なった。
まず慶応大学腎臓センター通院中の慢性透析患者35名の4〜7年にわたる検査データを用いて,血清電解質,血清化学データ,血液学的データなどについて解析を行なった。これにより血液検査データには明らかに生体内の代謝ネットワークに関する情報が含まれており,パワー寄与率や,インパルス応答を用いた解析により,ネットワークを明らかにし得る可能性が示唆された。ついで慶応大学小児科入院中の患者,群馬大学整形外科に通院中の患者の血液データについても同様の解析を行なった。その結果,多変量自己回帰モデルのこの面における有用性はほぼ確実となった。この研究結果の一部はME学会大会,内科学会,腎臓学会,生化学会,小児科学会,リウマチ学会,移植学会,透析学会などで共同研究者により次つぎと報告がなされている。
この結果をふまえて次年度は一般臨床家や臨床検査技師にとって理解し得る解析システムの確立にむけて研究を継続させたいと考えている。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

最近の医学の発達により臨床検査の種類と使用頻度の増加は著しい。これから得られた情報を病態解析に有効に活用するためには,生体に特有なフィードバック機構を解析する方法の出現がのぞまれる。そこで多変量自己回帰モデルをこの目的に利用するために各領域の専門家による共同研究を企画したものである。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

相川 厚

慶應義塾大学

青柳 高明

微生物化学研究所

赤池 弘次

統計数理研究所

荒畑 恵美子

統計数理研究所

飯塚 哲太郎

慶應義塾大学

池内 達郎

スペシャルレファレンスラボラトリー

佐藤 清二

慶應義塾大学

重盛 元子

慶應義塾大学

鈴木 洋通

慶應義塾大学

平尾 明洋

東京螺子製作所

松尾 宣武

慶應義塾大学