昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−5

専門分類

1

研究課題名

データ管理算法の確率模型

フリガナ

代表者氏名

シブヤ マサアキ

渋谷 政昭

ローマ字

所属機関

高千穂商科大学

所属部局

商学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

データ管理算法(参照 渋谷・山本,岩波情報科学講座,1983)の性能は多くの場合に扱うデータの統計的性質に依存する。探索,ソート,照合,ハッシングなどにおけるいくつかの問題がランダム・パッキングに類似して,合成積(convolution)または平均合成積(averaging convolution)を含む積分方程式となる。これらを解く,あるいは数値的に解く,ことを目的とする。


データ管理算法(参照,渋谷,山本,岩波情報科学講座1983)の性能は多くの場合に扱うデータ構造の統計的性質に依存する。特に探索,ソート,などにおけるいくつかの問題がランダムパッキングに類似していて,合成積(convolution)または平均合成積(averaging convolution)を含む積分方程式となる。
2進探索木,クイックソートのモデルとして離散的な2進確率木の統計的性質に興味がある。その基本的特徴として,諸水準における内部節点数,外部節点数の割合の期待値が,第1種スターリング数を含む確率分布族(S〓1F)となる。この分布についての特性が十分に調べられていないので関連する分布を集めて整理した。
☆“スターリング確率分布族”,渋谷,応用統計学誌15巻3号
スターリング分布族は4×2副分布族に分類され,確率関数形はかなり異なるが,いずれも,すべてのパラメータに関して単崢であるそれを証明するためにスターリング数がいろいろな意味で対数凹の数列であることを確めた。
☆“Log−concavity of Stirling numbers and unimodality of Stirling distributions”渋谷準備中
2進確率木モデルに類似の連続モデルとして逐次確率2分過程を考えた上記S〓1Fの代りにポアソン分布が現われるだけモデルが簡単であり,漸近的〓動をある程度評価することができた。
☆“Random sequential bisection and its associated tree”渋谷,伊藤Ann.Inst Statist.Math.to appear.
1次元ランダムパッキングにおけるギャップの最小値および最大値についての確率分布についてRicatti型微分方程式を用いる方法,terminating renewal thesremを用いる方法,perturbation analysisによる方法等について研究し相互の比較を行った。角谷の線分分割モデルと1次元ランダムパッキングとの関連について議論した。
Golay符号とランダムパッキングにより構成する方法を示し,ランダムパッキングという観点から符号理論を考察する方向を示した。
☆“Golay cope and random packing”伊藤
Ann.Inst.Stat.Math.,38−3,583−588.
62年度は新たに符号理論の研究者も加えて継続したい。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

データ通信の安全のために通信の内容と通信者を同定するためのディジタル署名が利用されている。通信文を秘密にする必要がないときには経済的な認証方法が提案されている。認証子を作るいくつかの方法は偽造の可能性があるが,それが確率的な試行であるので,モデルを構成し,成功の確率を評価した。
☆“Probability to meet in the middle”西村,渋谷
(私研費シンポジウム,広島大工,昭61年12月,投稿準備中)
そこで生じた確率モデルの諸性質を別に議論した。前述のスターリング分布族の1つS〓2Fの2変数への拡長となっている。
☆“Occupancy with two types of balls”西村,渋谷
Ann.Inst.Stat.Math.に投稿


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

データ管理算法(参照 渋谷・山本,岩波情報科学講座,1983)の性能は多くの場合に扱うデータの統計的性質に依存する。探索,ソート,照合,ハッシングなどにおけるいくつかの問題がランダム・パッキングに類似して,合成積(convolution)または平均合成積(averaging convolution)を含む積分方程式となる。これらを解く,あるいは数値的に解く,ことを目的とする。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 栄明

統計数理研究所

西村 和夫

駒澤大学