平成122000)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

12−共研−1004

専門分類

3

研究課題名

臨床における経時データの解析

フリガナ

代表者氏名

ヤフネ アキフミ

矢船 明史

ローマ字

Yafune, Akifumi

所属機関

北里大学

所属部局

大学院薬学研究科臨床薬学研究センター

職  名

講師

所在地

TEL

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研究目的と成果(経過)の概要

本年度の共同研究では,まず昨年度に行ったKullback-Leibler情報量に基づいたアプローチをさらに応用する
形として,臨床試験計画における重要な問題の一つである,血中薬物濃度測定用のサンプリングポイントを如
何に適切に設定するかという問題に関して,Kullback-Leibler情報量に基づくアプローチを行った。その結果は
Statistics in Medicineに掲載予定である。
 次に,臨床データの経時的なプロフィールの個体差をモデルを規定するパラメータの個体差として取り入れ
る解析の代表例である母集団薬物動態解析(Population Pharmacokinetics)について,一般的に用いられる線形
近似に基づいた解析法などの統計学的問題点を検討し,その結果を臨床薬理系の雑誌に発表した。この問題点
については,次年度以降の共同研究においても継続して検討を行う予定である。
 最後に,実際の臨床試験において避けることの出来ない欠測データに対するアプローチ,特に統計学的な頑
健性を考慮したアプローチに関しては,まだ成果として発表するに到っておらず,次年度以降も継続の予定で
ある。なお,やはり実際の臨床試験において必ず生じる施設間差という点についても,AICさらにはEICを含
めた情報量規準によるアプローチの可能性が考えられ,合わせて次年度以降に検討を行う予定である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1)矢船明史。(2000)。本学会誌における統計学的検定結果の解釈に関する注意点,日本東洋医学会雑誌,51,221-
224。
2)矢船明史,竹内正弘,成川 衛。(2000)。非線形混合硬化モデルにおける線形一次近似の統計学的問題点,臨
床薬理,31,705-713。
3)Yafune,A.and Ishiguro,M.(2000).Modification of pharmacokinetic sampling schedules in clinical phase I trails.:A
use of the Kullback-Leibler information,Statistics in Medicine(in press).

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石黒 真木夫

統計数理研究所