平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−66

専門分類

7

研究課題名

カオス理論による精神疾患の論理構造の数理モデルとコンピュータシミュレーション

フリガナ

代表者氏名

アリタ セイザブロウ

有田 清三郎

ローマ字

所属機関

関西医科大学

所属部局

教養部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

分裂病、アルツハイマー病などの精神疾患では、患者から複数個の相反する回答が引き出される。これらの矛盾する情報群は、情報の逆転等を伴って、思考ロジックの破綻を引き起こす。本研究では精神疾患の思考過程を精神科医と臨床的に検討を行い、カオス理論を用いて、無矛盾が破綻した思考過程の数理モデルを構築中であり、本年度はこれをコンピュータシミュレーションで検証する。


 分裂病、アルツハイマー病などの精神疾患では、患者から複数個の相反する回答が発せられ、精神疾患の思考過程や論理構造は従来の無矛盾に完備されたコンピュータロジックと様相を異にする。我々は、このような矛盾した回答に対して、その情報の不正確さ、ゆらぎと共に、情報の逆転性を伴って引き起こされる思考ロジックの破綻、思考プロセスの崩壊に注目し、カオス理論による精神疾患の論理構造についての数理モデル構築の研究を行った。
患者の思考過程にカオス現象が引き起こっていると考えられ、これらの論理構造をカオス理論を用い解明していくことが医療診断への一つの光明を与えると思われる。そのためこの研究では、まず第一に (1)論理構造の数理モデルを構築し、次にそれを (2)コンピュータシミュレーションで検証することが大きな要となる。
本研究では、統計数理研究所と共同研究において次のような研究を行った。
(1) 精神疾患(分裂病患者 10 名,うつ病患者 18 名)の症例データを基に、その言葉及び行動 30 を選び、その程度の度合いをデータ収集した。
(2) (1)の1部データを多変量解析(数量化II類)を行い、言葉・行動パターンを分類した。
(3) (1),(2)の結果と臨床医の判定パターンを参照にしながら疾患の思考パターンを構築した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

準備中

準備中

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

分裂病、アルツハイマー病などの精神疾患では、患者から複数個の相反する回答が発せられる。精神疾患の思考過程や論理構造は従来の無矛盾に完備されたコンピュータロジックと様相を異にする。このような矛盾した回答に対して、その情報の不正確さ、ゆらぎと共に、情報の逆転性を伴って、思考ロジックの破綻、思考プロセスの崩壊が引き起こされる。また、患者の思考過程にカオス現象が引き起こっていると考えられる。これらの論理構造をカオス理論を用い解明してゆくことが医療診断への一つの光明を与えると思われる。そのためこの研究では、まず第一に (1)論理構造の数理モデルを構築し、次にそれを (2)コンピュータシミュレーションで検証することが大きな要となる。(1)、(2)の両面において、統計数理研究所との共同研究が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

種村 正美

統計数理研究所

福永 幹彦

関西医科大学

堀 義巳

川崎医療福祉大学

美祢 弘子

川崎医療福祉大学

米田 正也

川崎医科大学