平成222010)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

22−共研−1004

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

4

研究課題名

重力テンソルと地震探査データのジョイントインバージョン解析手法の研究

フリガナ

代表者氏名

オオツ コウヘイ

大津 皓平

ローマ字

Kohei Ohtsu

所属機関

東京海洋大学

所属部局

海洋科学技術研究センター

職  名

特任教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は、空間領域の重力テンソル・インバージョン、および、重力加速度と地震探査データを含めたジョイントインバージョンのアルゴリズムの開発を目的とする。
重力加速度は重力ポテンシャルを1回微分した物理量で、重力加速度の方向微分が重力テンソルである。地下の資源探査や密度異常調査には、従来、重力加速度から推定されるブーゲー異常やフリーエア異常を用いるが、水平・鉛直ともに空間分解能が十分でないため、本研究では、計測位置から近い密度異常に対しては高精度に分解できる重力テンソルデータを用いる。さらに密度異常探査の鉛直方向の精度の低下を防ぐため、重力テンソルデータと地震探査データとを用いた非線形のジョイントインバージョン開発を目指す。
本共同利用研究では、貴研究所のSPARC Enterprise M9000 スーパーコンピュータシステムを用い、手法開発に必要となる大規模な記憶容量を必要とするシミュレーション(重力テンソルや地震探査のモデルデータの作成のための計算)の試験データの作成を実施した。得られた地震探査の波動場データによる地下構造解析の試験の結果、大規模シミュレーションの計算データを参照することによって、従来の計算データよりも、空間精度の向上が得られたと同時に、解析手法等の問題点も洗い出すことができた。成果の一部は、社団法人 物理探査学会第124回(平成23年度春季)学術講演会(2011/5/10-5/12開催)において発表する予定である。
(参照)「弾性波アクロス技術による石油・ガス貯留層及びCCS地中貯留層の時間変化検出に向けた3次元シミュレーション」、羽佐田 葉子(大和探査)・笠原 順三(静岡大)・鶴我 佳代子(東京海洋大)(講演要旨を別添)

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

尾形 良彦

統計数理研究所

笠原 順三

東京海洋大学

近藤 逸人

東京海洋大学

鶴我 佳代子

東京海洋大学