平成30(2018)年度 共同利用登録実施報告書
| 課題番号 | 30−共研−11 | 分野分類 | 統計数理研究所内分野分類 | i | ||
| 主要研究分野分類 | 5 | |||||
| 研究課題名 | ミニマルな擬似乱数の開発 | |||||
| フリガナ 代表者氏名 | マツモト マコト 松本 眞 | ローマ字 | Matsumoto Makoto | |||
| 所属機関 | 広島大学 | |||||
| 所属部局 | 大学院理学研究科 | |||||
| 職 名 | 教授 | |||||
| 研究目的と成果の概要 | 
| 研究代表者は、擬似乱数発生法の問題点について、理論的及び実験的研究を行った。特に近年広く用いられるようになったxorshift128+生成法について、目で見える格子構造を持っていることをつきとめた。xorshift128+は算術的加法により非線形性を導入しているが、これを線形に戻した疑似乱数発生法を理論的に解析し、連続する三つの出力間に簡単な関係式があることを発見した。そして、元の非線形化を行っても類似の関係が高い確率で成立することを実験的および理論的に確かめた。理論で予測されたとおりに、3Dプロット図でいくつかの平面上に出力が乗ってしまうことを実験的に確認した。また、それとは対照的に、さまざまな数学的保証が与えられているミニマルな擬似乱数としてtinyMTを提唱し、さらにその改良を行った。これらの成果は、広島大学研究員斎藤氏と、愛媛大学講師原本氏との共同研究である。 |