平成142002)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

14−共研−1005

専門分類

3

研究課題名

非線形非ガウス型状態空間モデルと状態推定の応用

フリガナ

代表者氏名

イコマ ノリカズ

生駒 哲一

ローマ字

IKOMA NORIKAZU

所属機関

九州工業大学

所属部局

工学部

職  名

講師

所在地

TEL

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E-mail

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研究目的と成果(経過)の概要

モンテカルロフィルタの実践的応用として,ターゲット追跡,動画像処理,ユーザタイプ推定の研究を行っ
た。
 ターゲット追跡では,コーシー分布等の裾の重い分布を使うことで,ターゲット状態の突然の変化と定常状
態とを同一の分布で表現することを試みた。また,ターゲット状態についての複数の候補モデルを用意し,ベ
イズスイッチングにて候補モデルの切り替えを行う方法についても,裾の重い分布の効果を確認した。現時点
ではターゲットが単一であるが,今後はこれを複数ターゲットに拡張する予定である。
 動画像処理では,シーンに対する仮定(例えば目印になる物体の存在や,特定の物体のみを想定すること)
を設けずに,画像の局所的情報(明るさの急激な変化など)から得られる特徴点の軌跡のみから画像中の物体
を認識する,いわゆるボトムアップ画像処理について,モンテカルロフィルタを用いた非線形モデルを適用し
た。現時点では画像面上の2次元のモデルであるが,今後はこれを3次元に拡張する予定である。
 ユーザタイプ推定では,混合分布モデルによりユーザの母集団を表し,コンポーネント分布がユーザのタイ
プを表すものとして,新たなタイプ未知のユーザについて状態空間モデルにより混合比率を推定することによ
りユーザタイプの推定を行う方法を提案した。現時点ではユーザのタイプ推定までが検証できており,今後は
これをユーザ適応型インタフェースに利用する予定である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

(1)N.Ikoma,T.Higuchi,and H.Maeda,
Tracking of maneuvering target by using switching structure and heavy-tailed
distribution with particle filter method,
Proc.of the 2002 IEEE Conference on Control Applications,
Glasgow,Scotland,Sep.18-20,pp.1283-1287(2002).
(2)N.Ikoma,T.Higuchi,and H.Maeda
Maneuvering target tracking by using particle filter method with model switching
structure,
the Conference for Computational Statistics(Compstat 2002)
Berlin,Germany,Aug.24-28,pp.431-436(2002).
(3)宮原,生駒,前田,
画像中を移動する複数剛体の状態空間モデルによる動的識別,
第18回ファジィシステムシンポジウム(名古屋工業大学)Aug.27-29,(2002)。
(4)馬場,百留,松本,生駒,前田,
ユーザ適応型インタフェースのための状態空間モデルによるユーザタイプの推定,
第18回ファジィシステムシンポジウム(名古屋工業大学)Aug.27-29,(2002)。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 亘

九州工業大学大学院

馬場 恵子

九州工業大学大学院

百留 貴弘

九州工業大学大学院

宮原 靖武

九州工業大学大学院