平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−94

専門分類

8

研究課題名

統計的方法による文化・政治・国民性

フリガナ

代表者氏名

ヨシノ リョウゾウ

吉野 諒三

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

連鎖的比較方法による7カ国の意識の国際比較調査データに基づき、各国間の国民性・文化の同異の姿を探る研究の一環として、特に、政治意識に注目する。政治意識も政治の範囲にとどまらず、国民性や文化の中でとらえることが必要であり、本研究ではその点に重点を置いて、本質を見出すことが目的である。


政治意識を形成する個人は、その属する社会の文化、国民性の影響を受けており、文化・政治・国民性の関わりの中でとらえる必要がある。7カ国の国際比較調査(1986-1990、1991-1993、文部省科学研究費)の調査項目は、様々な領域をカバーしており、その分析を通しこの関わりの諸相を探ることができる。データ分析は、表面的な解析を越えて、データの持つ本質を見いだすという視点のもとに、解析の方法を模索しつつ進めた。
また、7月の参議院選挙では、選挙予測が大きくはずれるという現象が起き、これについての様々な理由発見のための調査が行われたが、調査対象者が既に結果を知っている場合の歪みなどを考えるとあまり意味がないこと、選挙予測調査の方法の問題もあったと考えられ他で得られた電話調査の特徴についての分析も行った。
日本人の政治に対する意識の一つとしての投票行動は、政治学者によって調査研究がなされているが、論理的な解釈がなされているが、必ずしもそうでないところが多く、論理的なことが社会成長の証という考えも一方的であろう。生活の中での政治の意味も、世界各地で異なる。広い意味での文化の国際比較の重要性を認識し、研究を発展させていくこととなった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

政治意識を形成する個人は、その属する社会の文化、国民性の影響を受けており、文化・政治・国民性の関わりの中でとらえる必要がある。7カ国の国際比較調査では様々な領域の質問項目が含まれているので、その分析を通してこの関わりの諸相を探ることができるが、データの表面的な解析を越えて、データの持っている本質を見出すという視点のもとに、解析の方法を模索しつつ進める。8年度の衆議院選挙に関連した調査データなども加え、7カ国国際比較調査(1986-1990、1991-1993、文部省科学研究費)及び、日本人の国民性調査データを中心に分析を進める。これらのデータ分析には衆議院選挙関連調査メンバーの田中愛治(政治学)を加え、統計数理研究所と共同研究の必要がある。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

田中 愛治

青山学院大学

林 知己夫

統計数理研究所

林 文

東洋英和女学院大学

本多 正幸

千葉大学