平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−89

専門分類

8

研究課題名

日本・アメリカの国民性比較における理論および方法論の研究

フリガナ

代表者氏名

スズキ タツゾウ

鈴木 達三

ローマ字

所属機関

帝京平成大学

所属部局

情報学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

調査データに基づく国際比較研究は、異なる社会環境で実施された調査データの比較可能性の問題とともに、比較分析に用いる共通の方法論(解析手法及び理論的枠組)を探索し、開発することによって大きく前進するものと考えられる。この共同研究では、国際比較を実施してきた日米の研究者が実証的調査データに基づく国民性の国際比較研究の方法論を検討する。


この共同研究では、1950年代から長年にわたり、実証的調査データをもとに国民性に関する研究、国際比較研究を実施してきた日米双方の研究者が、これまでの研究成果及び、実際の研究を進めてきた研究の蓄積をふまえて、調査データの比較可能性の問題を含め、実証的調査データに基づく国民性の国際比較研究の方法論のあり方を検討し、今後の研究の進め方を検討することを、目的とした。
平成4年度は、統計数理研究所において「日本人の国民性調査」や「アメリカの一般社会調査」等のデータ分析を行い、1)調査データからみた国民性とは何か、「国民性」の定義をめぐる諸問題 2)国民性の比較研究における方法論、比較可能性の問題 などについて検討を進めた。
アメリカ側の研究者Alex Inkeles氏が1992年10月6日〜11月10日の間(日本学術振興会、日米科学協力事業共同研究による)来日し、統計数理研究所において理論及び方法論の検討を行った。
この研究成果の一部は、11月6日に行われた統計数理研究所の公開講演会「国民性研究と統計数理」で発表された。演題は、1.日本人の国民性 林知己夫 2.アメリカ人の国民性 Alex Inkeles 3.国民性比較の方法論 鈴木達三 であった。以上の成果をふまえて、実証的な異文化比較の方法論の確立をめざして、さらに検討を続けている。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Suzuki, T. Macro analysis by means of cohort analsis. Behaviormetorika, 20, 77-90, 1993.
Hayashi, C., Suzuki, T., & Sasaki, M. Data analysis for Comparativ Social Research: International Perspectives, North-Holland, 1992
林知己夫、Alex Inkeles、鈴木達三 「国民性研究と統計数理」 統計数理研究所公開講演会 1992年11月6日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

この共同研究では、統計数理研究所の国民性調査委員会が実施してきた「日本人の国民性」に関する継続調査(1953年から5年毎に、これまで8回の全国調査を実施している)およびアメリカで1972年以来毎年調査実施されている一般社会調査(Genaral Social Survey(GSS)といわれ、一般社会調査実施委員会により実施されている)等の、日米それぞれで継続して実施されている全国調査データを利用し、これまでの国民性の研究から生じてきた理論的および方法論的な各種の問題について検討を進める。
具体的には、「日本人の国民性調査」「アメリカの一般社会調査」等のデータ分析を行ない、1)調査データからみた国民性とは何か、「国民性」の定義をめぐる諸問題、2)国民性の比較研究における方法論、比較可能性の問題、などについて検討を進める。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Inkeles,Alex

Stanford University

佐々木 正道

兵庫教育大学

林 知己夫

統計数理研究所

吉野 諒三

統計数理研究所