平成212009)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

21−共研−4205

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

6

研究課題名

ICTを活用した統計的思考力育成のための統計学習環境の構築 〜センサス@スクールプロジェクトを活用して〜

重点テーマ

統計教育の新展開

フリガナ

代表者氏名

アオヤマ カズヒロ

青山 和裕

ローマ字

Kazuhiro AOYAMA

所属機関

愛知教育大学

所属部局

数学教育講座

職  名

助教

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

10 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

日本の学校教育で活用できる日本版「センサス@スクールサイト」の試験運用を実施し,必要な改変を施すことで本格運用を開始することができた(http://random.ism.ac.jp/cas/)。このサイトは,中学校数学科に新設された「資料の活用」領域を始め,小・中・高等学校での統計教育推進のために設置したものである。
本サイトでは,日本の子ども達のデータを集約すると同時に,教材として用いることのできる実データとしてダウンロードもできるように設計されている。本サイトを活用することで,実データを用いた実践的な指導を行うことができる。また,すでに実践事例の豊富な諸外国の教材事例も日本語に翻訳し,統計の指導経験のない日本の教員でも充実した指導ができるような支援体制を整えている。
2009年度の試験運用期間には,600件を超える日本の児童・生徒のデータを集約し,それを活用した授業事例について検討を行った。子ども達がサイトにアクセスし質問項目に回答することから,用いる語句や表記上の配慮が必要とされ,協力校からの意見をもとに随時改良した。また,システム的なエラーなどについても試験運用の中で検討・確認し,適宜修正を施した。
また,2009年8月に南アフリカで開催されたInternational CensusAtSchool委員会にも出席し,日本でのプロジェクトの進捗状況を報告するとともに,今後の協力についても協議することができた。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

<国際会議での発表>
・AOYAMA Kazuhiro, WATANABE Michiko, YAMAGUCHI Kazunori(2009). The Japanese CensusAtSchool Project: New Resources for School Level Statistics Education in Japan, 57th Session of the International Statistical Institute, Durban, South Africa.
・AOYAMA Kazuhiro(2009). Activities from Japanese CensusAtSchool Project, CensusAtSchool 3rd International Workshop, Durban, South Africa.

<国内学会での発表>
・青山和裕(2009). これからの統計教育の方向性(3):統計的な探究プロセスをいかに授業の中で実現するか, 日本科学教育学会第33回年会, 同志社女子大学.
・矢原弘樹, 青山和裕(2009). 生徒によるデータ登録とそれを活用した統計教育の展開−センサス@スクールサイトの構成と活用方法−, 日本行動計量学会第37回大会, 大分大学.
・青山和裕(2009). 中学校数学科「資料の活用」で展開されるこれからの統計教育, 2009年度統計関連学会連合大会, 同志社大学.
・青山和裕, 矢原弘樹, 田村義保(2010). 国際的な生徒参加型データを用いた統計学習サイトの開発整備, 第6回統計教育の方法論ワークショップ, 成蹊大学.

<センサス@スクールホームページ>
http://census.ism.ac.jp/cas/index.html

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究では,重点研究全体で研究会を開催したため,単独での研究会は開催していない。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

塩澤 友樹

筑波大学

田村 義保

統計数理研究所

中西 渉

学校法人 名古屋学院名古屋高等学校

西仲 則博

奈良教育大学附属中学校

本田 崇之

信州大学教育学部附属長野中学校

森下 暁

広島なぎさ中学校・高等学校

矢原 弘樹

筑波大学

脇田 俊幸

中京大学附属中京高等学校

渡辺 美智子

東洋大学