平成31991)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

3−共研−6

専門分類

1

研究課題名

正の値をとる確率分布とその統計的推測の研究

フリガナ

代表者氏名

イワセ コウセイ

岩瀬 晃盛

ローマ字

所属機関

広島大学

所属部局

工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

尺度に関する現象を記述するための分布モデルとして,正の領域で定義された連続分布のみならず,離散分布まで広げて考察し,相互の関係を調べると共に母数の推定問題を扱う。


1.逆ガウス型分布と対数正規分布とを特別な場合として含むべき逆ガウス型分布を定義し、この分布のいくつかの性質を示した。
2.誤差(誤比)が対数正規分布に従う原点を通る回帰曲線を用いて、大気中の浮遊粒子状物質に含まれるアルミニウムとスカンジウムとの濃度の統計的な構造分析を行った。
3.車両の旅行時間を交差点密度で層別し、旅行時間が逆ガウス型分布に従うとし、交差点密度が旅行時間にどのように影響を与えるかについて分析した。
4. 逆ガウス型確率紙の試作を行い、シミュレーションとデータとで、その有効性を調べた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

岩瀬、平野、べき逆ガウス型分布とその応用、応用統計学、19・3,1990
岩瀬、瀬戸、対数正規分布誤差に基づく原点を通る回帰曲線、広島大学工学部研究報告,39・2,1991
浦野、岩瀬、交差点密度の旅行時間への影響−車両走行時間の統計的特性−、交通工学,26・2,1991
岩瀬、久保田、中村、平木、畝、逆ガウス型確率紙の試作と検討,品質,21・3,1991
中村、岩瀬、畝、久保田、平木、逆ガウス型確率紙の作り方と使用例,標準化と品質管理,44・11 ,1991

岩瀬晃盛、平野勝臣、べき逆ガウス型分布とその応用,日本統計学会,1991年7月24日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

統計数理研究所の平野氏との従来までの共同研究により,正の領域で定義されるいくつかの連続分布について或る程度の研究結果が得られた。特にベキ逆ガウス型分布が新たに導入され,他の分布との関連及び母数推定まで研究されてきている。さらに詳しく前記分布の性質を明らかにすることが必要であるばかりでなく,離散分布との関係を認識する必要がある。本年度においてこれらの目的を達成するためには引き続いて平野氏との共同研究が必須である。更に,研究内容の性質より,多くの文献を検索する必要があり,統計数理研究所内の文献を参照することが研究遂行上必須の条件となる。尚,電子計算機は代表者所属機関の設備を用いて行われるが,ソフトウエアの購入を要する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

平野 勝臣

統計数理研究所