平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−39

専門分類

4

研究課題名

統計ソフトウェア開発におけるマルチメディア活用法の研究

フリガナ

代表者氏名

ハヤシ アツヒロ

林 篤裕

ローマ字

所属機関

大学入試センター

所属部局

研究開発部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

今後普及が予想されるマルチメディア(CD−ROM、光磁気ディスク等)を統計解析するソフトウェアに活用するための検討ならびにユーザーインターフェースに関する研究を行う。


計算機の高性能・普及化に伴い、統計プログラムはデータ解析を行う場合に必要不可欠なソフトウェアの1つとなっている。これら統計プログラムは、統計学の知識を持った利用者に対しては、豊富な統計機能や複雑な計算結果が容易に得られるため、有益な道具として活用されている。しかし、統計学に対する知識の浅い、またはない者に対しては、解析手順すら明確に判断できないため、統計プログラムは価値のないものであり、場合によっては誤用の原因となっている。
そこで、予め蓄積された過去の解析事例集や統計学の知識を参照しながら、適切な統計手法を助言する解析システムを提案し、プロトタイプ・システムを作成した。本システムの推論エンジンには、マルチメディアの活用に定評のあるハイパーツールを用い、その有効性を確認した。
実際に行った研究の実施手順としては、1.過去のデータ解析事例や統計学の知識を「知識ベース」として収集 2.知識ベースの効率的な蓄積方法の設計 3.ハイパーツールから知識ベースを参照する方法の確立4.知識ベースに基づいて利用者に助言を与えながら統計解析を支援する計算機システムの試作
なお、本システムはより多くの利用者に試用を依頼する事を念頭においたため、MS−DOS上に作成した。また、これらの研究成果を国内(日本分類学会第9回研究報告会)、国外(COMPSTAT’92)の学会で発表し、同様のテーマを持っている研究者と有意義な討論を行った。
今後の展開としては、医学をはじめ統計解析の種々の応用分野での試用を行い、これを踏まえて知識ベースの改良を行うことである。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

A.Hayashi and T.Tarumi, A Consultation System for Statistical Analysis on Hypertool, Computational Statistics (Proceedings of COMPSTAT '92, Physica-Verlag Heidelberg), Volume 2, 43-48, 1992年9月.

林 篤裕,マルチメディアを利用した統計解析コンサルテーションシステムの開発,第9回日本分類学会 第9回日本分類学会研究報告会予稿集,5-10, 1992年12月.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

マルチメディアに保存・収集される統計情報は大量であるだけでなく、情報検索ならびに統計解析手法にも工夫が必要である。統計ソフトウェアの分野に、ハイパーメディア対応のマルチメディアを利用したユーザーインターフェース環境を導入するための研究を、以下の手順で行う。
1)統計解析に利用可能なマルチメディア環境の調査。2)マルチメディアの活用法の検討。3)マルチメディア環境の問題点の整理。4)ハイパーメディア対応のユーザーインターフェースのあり方の検討。なお、研究者間の連絡には、できるかぎりファックスや電子メール等を利用し、旅費の軽減に努める。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石橋 雄一

(株)スタットラボ

大隅 昇

統計数理研究所

栗原 孝次

岡山大学

垂水 共之

岡山大学

馬場 康維

統計数理研究所

水田 正弘

北海道大学