平成28（2016）年度　共同研究集会実施報告書

課題番号	28−共研−5004		分野分類			統計数理研究所内分野分類			a
						主要研究分野分類			8
研究課題名	環境・生態データと統計解析
フリガナ 代表者氏名	シミズ クニオ 清水 邦夫				ローマ字		Shimizu Kunio
所属機関	統計数理研究所
所属部局	統計思考院
職　　名	特命教授
配分経費	研究費	40千円		旅　費		420千円		研究参加者数		25　人

研究目的と成果（経過）の概要

本年度の研究集会は、平成25年度から毎年1回連続して開催された同じ集会名の第4回目として開催された。研究集会の主な開催目的は、前回までと特別な変更はなく、
1. 環境・生態データの取得と現象の解釈
2. 環境・生態データモデリング
の発表のフォーラムを形成することであった。若手の分担者を迎えることが着々とできており、当初の目的は講演者および研究集会参加者のご協力により十分に達成することができた。本研究集会の開催と報告書の作成にあたり、統計数理研究所および関係者の方々から多大な支援を受けました。ここに感謝申し上げます。

以下に研究集会のプログラムを記す。本年度の講演件数は7件、参加者数は12名（11名日本人：2名民間企業、9名大学、1名外国人）であった。標記の課題に関する分担者の最近の発展についての発表とともに、参加者によりさまざまな側面からの議論がなされ、密度が高い研究集会となった。今回の集会では、英語によるセッションを初めて設けた。また、昨年度と同様に総合討論のための時間を設けて、統計学における環境・生態データ解析の位置について討論を行った。

統計数理研究所共同研究集会（28-共研-5004）
「環境・生態データと統計解析 」（オーガナイザー：清水 邦夫、金藤 浩司）

開催日・時間：２０１６年１０月２８日（金）１０：００〜１８：４５
場所：統計数理研究所（立川）３階セミナー室５(D313, 314)

プログラム

１０：００〜１０：１０　集会趣旨説明：清水 邦夫

セッション１

１０：１０〜１０：５５　内モンゴルにおける地下水の水質とそのリスク評価
中澤 暦＊(福岡工業大学・九州大学総合研究博物館) 、永淵 修 (福岡工業大学・九州大学総合研究博物館) 、Wuqiriletu (オーストラリア国立大学)、Suqin (内蒙古農業大学)、金藤 浩司 (統計数理研究所)

１０：５５〜１１：４０　Tests for a sub-mean vector with incomplete data
川崎 玉恵＊・瀬尾 隆（東京理科大学 理学部）

１１：４０〜１３：００　昼休み

セッション２（英語）

１３：００〜１３：４５　イベント発生時刻データの方向統計解析
清水 邦夫＊（統計数理研究所 統計思考院）、井本 智明（静岡県立大学）

１３：４５〜１４：３０　Overall review of statistical spatial relations of neighbor cells in deforestation models by human population and topographic attributes
Shojiro Tanaka＊ (Faculty of Economics, Hiroshima University of Economics), Ryuei Nishii (Institute of Mathematics for Industry, Kyushu University)

１４：３０〜１４：４５　休憩

セッション３

１４：４５〜１５：３０　土壌残留性農薬の圃場内最大値の効率的推定方法の探索
櫻井 玄＊・清家 伸康 (農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター)

１５：３０〜１６：１５　大気汚染物質に対する曝露が健康へ与える影響の推定と，推定結果の分散過小評価
中村 知繁＊（慶應義塾大学大学院 理工学研究科）、南 美穂子（慶應義塾大学 理工学部）

１６：１５〜１７：００　放射線モニタリングデータの時空間集積性に対する空間補完法の応用
石岡 文生＊・栗原 考次（岡山大学）

１７：００〜１７：１５　休憩

総合討論

１７：１５〜１８：４５　統計学における環境・生態データ解析の位置について
司会：金藤 浩司（統計数理研究所）、討論者：島谷 健一郎、田中 章司郎、石岡 文生、中澤 暦、櫻井 玄、南 美穂子

発表者＊印

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

代表者の論文発表と学会発表は次のとおりである。

論文発表：

Shuangzhe Liu (University of Canberra), Tiefeng Ma (Southwestern University of Finance and Economics), Ashis SenGupta (Indian Statistical Institute), Kunio Shimizu (The Institute of Statistical Mathematics), Min-zhen Wang (The Institute of Statistical Mathematics), Influence diagnostics in possibly asymmetric circular-linear multivariate regression models, Sankhya B, doi: 10.1007/s13571-016-0116-8, 2016.

Xiaoping Zhan (Southwestern University of Finance and Economics), Tiefeng Ma (Southwestern University of Finance and Economics), Shuangzhe Liu (University of Canberra), Kunio Shimizu (The Institute of Statistical Mathematics), On circular correlation for data on the torus, Statistical Papers, DOI 10.1007/s00362-017-0897-5.

学会発表：

Kunio Shimizu* (The Institute of Statistical Mathematics), Tomoaki Imoto (University of Shizuoka), Grace S. Shieh (Academia Sinica), A new method of obtaining probability mass functions on the circle, The 3rd ISM International Statistical Conference, Kuala Lumpur, Malaysia, 2016/08/10.

Xiaoping Zhan (Southwestern University of Finance and Economics), Tiefeng Ma (Southwestern University of Finance and Economics), Shuangzhe Liu* (University of Canberra), Kunio Shimizu (The Institute of Statistical Mathematics), On circular correlation for data on the torus, ANU-UC-ISM Joint Symposium on Environmental Statistics 2016, Canberra, Australia, 2016/12/03.

Kunio Shimizu* (The Institute of Statistical Mathematics), Tomoaki Imoto (University of Shizuoka), Grace S. Shieh (Academia Sinica), Discrete distributions on the circle, Keio International Symposium: Statistical Analysis for High-Dimensional, Circular or Time Series Data, 横浜, 2017/3/3.

研究参加者一覧
氏名	所属機関
阿部 俊弘	南山大学
石岡 文生	岡山大学
井本 智明	統計数理研究所
岩山 幸治	龍谷大学
大西 俊郎	九州大学
柏木 宣久	統計数理研究所
加藤 昇吾	統計数理研究所
金藤 浩司	統計数理研究所
栗原 考次	岡山大学
櫻井 玄	農業環境技術研究所
島谷 健一郎	統計数理研究所
島津 秀康	Loughborough University
菅澤 翔之助	統計数理研究所
瀬尾 隆	東京理科大学
田中 章司郎	広島経済大学
中澤 暦	福岡工業大学総合研究機構
永野 惇	龍谷大学
中村 忠	岡山理科大学
西井 龍映	九州大学
深谷 肇一	統計数理研究所
甫喜本 司	北海道情報大学
南 美穂子	慶應義塾大学
三保 紗織	横浜国立大学 大学院
村上 遼	横浜国立大学大学院