昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−103

専門分類

9

研究課題名

住環境ストレスの尺度構成法に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ヤマウチ コウタロウ

山内 宏太郎

ローマ字

所属機関

白百合女子大学

所属部局

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

住環境の物理的・自然的条件および社会的条件のなかには,個人に不安や困難をもたらすものがある。このようなトラブル・イベントによる生活の妨害は,心理的ストレスとなって居住者にさまざまな影響を与えていると考えられる。本研究は,このような住環境ストレス測定のための尺度の構成を目的とする。


本研究では,前報告(1987年度統数共同研究報告)で使用されたデータ(n=1,375)を基に,「住環境ストレスの尺度構成」に関する分析が引続き行われた。
1.住環境ストレス・トラブル・イベント100項目に関する尺度構成の1つの試みとして,前年度報告書項目3で算出された100項目の基本統計量から極端な回答の偏りを示した項目を削除した。また,100項目のトラブル・イベントを外的基準から,物理的環境条件と社会的環境条件に関わる項目とにグループ化した。今回は,物理的環境条件に関わるトラブル・イベントについて解析を行った。
2.物理的環境条件に関わるトラブル・イベントは,以下の10項目にグループ化された:安全性,広さ,設計,収納,居住環境,視環境,設備,周辺環境,施設・周辺の利便性,および,戸外のサービスエリア。
3.各グループごとに,主成分分析とα係数の算出を繰り返しながら項目の削除を行い,各10グループ内の整合性を高めようとした。
4.住環境ストレス尺度を構成する各イベントグループは,基本的に,トラブル・イベント5項目からなるように解析が試みられている。
5.なお,本統計解析には,sas system ver.5統計解析パッケージ(統計数理研究所計算機センター),および,sas system ver.6 for Personal Computers(白百合女子大学情報科学教室)が使用された。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1.日本建築学会1989年度大会学術講演(予定)
2.日本心理学会1989年度大会口頭発表(予定)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

昨年度(62−共研−96)は,すでに実施した「住環境ストレスと精神健康に関する研究」(1980−1986)のデータ(n=2,000)を使用して,心理的住評価の指標としての住環境ストレスの尺度構成に必要とされるデータの編集と基本的分析が行われた。
本年度は引続き,住環境ストレス尺度の構成のための解析および尺度の信頼性検討のための測定を行う。また,尺度構成終了後,住環境ストレスと心身健康との関係を,居住者の生活構造の諸要因を含めて解析する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

水野 欽司

大学入試センター

渡辺 圭子

建築研究所