平成132001)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

13−共研−2020

専門分類

2

研究課題名

集約型データのノンパラメトリック推定法

フリガナ

代表者氏名

サガエ マサヒコ

寒河江 雅彦

ローマ字

Sagae Masahiko

所属機関

岐阜大学

所属部局

工学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

1.研究目的
様々な統計データは、階級や区間に区分され、頻度データとして集約化されているこ
とが多い。この集約データから母集団の連続分布やその構造を推定するのにヒストグ
ラムが用いられる。本研究ではこのように既に集約化された標本情報から背後にある
連続分布の構造を推定するノンパラメトリックな統計モデルとその局所平滑化の方法
を組み合わせた推定法とその特性を研究する。頻度以外の付加情報(例えば、局所モ
ーメント、単調性、連続性、滑らかさ等)が仮定される場合には、その性質を満たす
ような制約モデルを加味できる柔らかな統計モデルとその推定法を構築するものであ
る。
2.成果の概要
 平成12年度、共同研究1の継続テーマとして検討を行ってきた。本年度はここ数
年来、Sagae and Scott(1997)の中で提案した局所モーメント法に関連して、その
適用分野として確率密度関数の推定問題を理論面を中心に検討を行い、ノンパラメト
リックな確率密度推定のためのいくつかの統計モデルを提案し、その有効性を示して
きた。本年度に着目したのは局所モーメント情報を構成する状況を考えると、データ
のグループ化、センサード・データなど集約化のニーズは一方で統計的推測の精度を
犠牲にするものである。そこで集約化情報を最大限有効利用する方法は、集約化情報
を満たす制約条件の下で統計的推定のアプローチを開発することである。その直接的
な推測の方法はデータの集約化された情報は、ある種のモーメント情報であり、グル
ープ化は局所情報への細分化に対応する。この視点から眺めると局所モーメント法は
局所的な標本モーメント情報を統計モデルの推定に用いると共にその標本モーメント
特性を統計モデルの中に保持する最も基本的な方法論と見ることができる。従来のモ
ーメント法に関する議論は、歴史的にも多くの指摘がなされてきたと思うが、すべて
を網羅的に調べ、ここで主張できるほど十分ではないが、最尤法との対比の中でモー
メント法の特徴は、
1)最尤法でのパラメータ推定は一般に非常に計算が難しいが、モーメント法では簡
単である。
2)一致性をもつ。しかし、最尤法では有効性の議論ができるが、モーメント法では
一般には有効性の性質は持たない。
3)推定量が頑健である。最尤法ではmisspecificationによる頑健性がない。
等が最もよく言われている。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

〈論文〉
?Kogure.A and SAGAE.M.,"ノンパラメトリック統計モデル推定に関する最近の展開",日本統計学会誌(和文),200.4.
?Tomisawa,S and SAGAE,M.et.cl.,"Power Divergence Type Measure for departuve from Entvopy Model,
FAR East Journal of Theovetical Statistics,2001.4.
?Yamamot.K.and SAGAE,M.,"局所線形カーネル関数に基づくノンパラメトリック確率密度関数の推定",応用統計
学会誌,2002.2.
?Yamamoto,K..and Sagae,M.,"区分的線形関数による確率密度関数の推定",2002.2,岐阜大学
工学研究。
?Sagae,M and Yoneyama,Y.,"A New Band wiath Selection for kernel Deusity Estimation based on
the Method of Moments.and Smoothed Bootstvap Method Considersd",ISM共同研究レポート
2002.4(予定).
?Kogure and Sagae,"Denstity Estiwation with Percentites",ISM共同研究レポート,2002.4(予定)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

田辺 國士

統計数理研究所