平成252013)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

25−共研−2084

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

7

研究課題名

病虫害リスク軽減のための森林管理最適化システムの構築

フリガナ

代表者氏名

コノシマ マサシ

木島 真志

ローマ字

Konoshima Masashi

所属機関

琉球大学

所属部局

農学部

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

131千円

研究参加者数

4 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 本研究の目的は、空間的な病虫害被害拡散メカニズムを描写できるセルベースモデルを構築し、そして,それを最適化モデルと結合し,病虫害被害軽減のための最適な森林管理を探索することである。更に、最適解の分析から森林管理の経済・政策分析を行う。これまでの研究で管理の空間パターンにより、被害程度が異なる可能性が示唆された。しかし、最適化モデルにより、被害軽減のための最も効率的な管理の空間パターンを探索するには至っていない。また、経済・政策分析を行う上では、管理の空間配置だけでなく、その結果として生じる被害の空間パターンを可視化することが非常に有効である。そこで、本研究では、様々管理の時空間配置およびそれが被害の空間パターンに及ぼす影響を可視化するシステムを構築し、効率的な管理を探求できる最適化モデルを構築する。
 可視化システムについては、シミュレーション結果を効率的に可視化するため、シミュレーションが明らかにした拡散の時空間パターンを表示することができるシステムを開発した。このシステムでは、シミュレーション結果として吐き出されるアウトプットファイルを地理情報システム(GIS)に読み込みGISで各期の病虫害被害拡散パターンが可視化できる。
 最適化モデルについては、空間的な管理が被害規模にどのような影響を及ぼすかを評価して、最適なパターンを探索する必要がある。ここでは、このような複雑な意思決定をサポートするシステムとして、仮想的な空間的に均一なランドスケープを想定し、最適化モデルの構築を試みた。このプロトタイプの最適化モデルについて、これまでに構築したシミュレーションモデルの解と比較し、その動作を確認した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

木島真志, 土地利用・森林資源管理における空間的シミュレーションモデルの応用, 森林生態ワークショップ, 滋賀大学,2013年5月9日

Konoshima, M., Yoshimoto, A. (2013) Scenario analysis for seeking cost-effective management using cellular automaton-based model of invasive species, Eurasian Journal of Forest Science, 査読有, 1(2): 60-67, 2013

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

加茂 憲一

札幌医科大学

服部 浩之

鹿児島大学大学院 連合農学研究科 生物生産学専攻

吉本 敦

統計数理研究所